東海大は、この日の桜美林大戦で8回まで7-1と大量リードし、9回にはプロ注目の155キロ右腕・小郷賢人投手が登板をした。試合後のインタビューでは「ソフトバンクの森投手」を目指していると話した。
フォームを見直し
登板した小郷投手は、先頭打者を133キロのスライダーで空振り三振、続くバッターにもこのスライダーと、148キロのストレートで、内野フライ2つに打ち取り、わずか7球で3人をおさえた。
小郷投手は1年時から150キロを超す球を投げて注目され、3年時までに155キロを投げていた。大学代表では日米大学野球で、その球の力でメジャー予備軍も抑え込んだ。しかし、右ひじの故障に悩み、2年秋、3年秋は故障のために登板をしていない。
今年春、チームメイトの山崎伊織投手はトミー・ジョン手術に踏み切ったが、小郷投手は手術はせずに治療をした。そして、これまで力で投げていたというフォームを見直し、「力を抜くイメージで力感なく投げる意識」に変えた。
この日は、「真っすぐの調子が悪かった」と話したものの、これまでのような150キロの剛速球という感じではなかったが、キレのある球で手元で伸びがあり、内野フライに打ち取った。昨秋の故障前は155キロだった球速も、故障後も151キロまで戻ってきているという。
森投手を目指して
その小郷投手に、目標としている投手を聞くと、ソフトバンクの森唯斗投手の名前が挙がった。「プロであれだけ投げ続けられる投手」と話し、今、小郷投手が目指すテーマとして、非常にふさわしいと思った。
力感なく投げる新しい小郷投手に注目したい。リーグ戦ではリリーフとして投げるようだが、連投などで過酷なリリーフよりも、伸びのある球で将来は先発の可能性もあると感じた。
コロナ期間をプラスに変えた。フォームを一から見直し「力を抜くイメージで力感なく投げる意識」に改造。早速、開幕試合で新たな真っすぐを披露した。
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