東都リーグの中央大が12日に始動した。チームのリードオフマン・五十幡亮汰選手と4番・牧秀悟選手が抜け、清水監督は「守備を固めていく」と守り中心の野球で今年を戦う。
投手中心のチームに
中央大は2018年まで東都1部リーグで最下位が続き、入れ替え戦でギリギリ残留する戦いとなっていたが、2019年は大学3年で侍ジャパン大学代表の4番を打った牧秀悟選手と、打撃がよくなってきた五十幡亮汰選手が打順にしっかりと座り、秋にリーグ優勝を遂げた。
しかし昨年は、春のリーグ戦が中止となり、秋は牧選手、五十幡選手がいながらも駒澤大と並んでリーグ最下位となった。入れ替え戦のない状態での戦いで1部に残留をするが、この春は7大学による総当たりで、下位2チームが2部降格になる可能性があり、厳しい戦いとなる。清水監督は「勝率制になるので勝ち点制の時以上に一試合一試合が重要で目の前の試合を全力で取りにいく。無駄な失点がないよう守りを固めて戦っていく。日程も不規則になると思うので特にピッチャーのコンディションをしっかり整えてゆきたいと思う」と話し、バッテリーを中心に守り勝っていくチームを目標とした。
その中心は主将の古賀悠斗捕手となる。古賀選手は高校時代にU18代表の正捕手となり、大学でも1年時から実績を積んだ。大黒柱の牧選手が抜ける中で、投手、そして内野陣をしっかりとまとめることが期待される。
投手では昨秋にエースとして投げた植田健人投手と共に、一昨年秋に4勝0敗の活躍で優勝に大きく貢献した4年生の後藤茂基投手と140キロ後半の速球を投げる本格派右腕・皆川喬涼投手の復活が期待される。後藤投手は正確なコントロールと伸びのある球で打たせて取るタイプで、2019年秋は防御率1.25でリーグ1位と安定していた。皆川投手は球威のある球を低めに突き刺す投球ができる投手で、ここ2年間は不調だが、復活すればプロも注目する投手となる。
他にも投手では昨年、1年生ながらリリーフで150キロ前後の球を投げて驚かせた西舘勇陽投手、石岡第一で甲子園に出場した岩本大地投手などを中心に高校時に実績のある3年生の佐野涼弥投手、沢田龍太投手などの台頭も期待したい。
攻撃陣では高校時にドラフト上位候補としても注目され、大学でも1年時からその打撃を見せてきた森下翔太選手が中心となりそうで、五十幡選手の抜けるリードオフマンには斎藤未来也選手が期待される。しかし、それでもまだ穴は埋められなさそうで、高校時に50本塁打を打った古賀選手や、高校時に注目された3年になる北村恵吾選手、2年の中前祐也選手の台頭も必要となる。
昨年はドラフト2位で2選手が指名された中央大、今年は古賀選手、来年は森下選手とプロ野球選手誕生が続いていくかにも注目をしたい。


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