この秋の東京六大学リーグで、史上15人目となる三冠王に輝いた早稲田大の今井脩斗選手は、春に「大学で野球をやめよう」と考えていた。
小宮山監督の逆鱗にも触れ
今井脩斗選手は早大本庄出身。大学では2年秋に4打席に立っていたものの、3年時は出場機会が再び無くなり、春は3試合8打席に立って2安打を打ったものの、右肘を痛めた。「大学で野球をやめようと、腹をくくった。最後の秋は楽しもうと思った」と話す。
秋季リーグになると開幕前、ノックを受けずにデータ班と配球についての打ち合わせをしていたことが小宮山監督の逆鱗に触れ、開幕の立教大とのカードはベンチからも外された。しかし、主将の丸山選手が監督に直談判し、2カード目の東大1回戦で8番ファーストで出場すると、6打数5安打7打点の大活躍をみせた。
結局、東大殿2試合で11打数8安打を記録、その後もヒットを量産すると、明治大1回戦では5打数4安打2本塁打で5打点を挙げ、秋は打率.471、3本塁打、14打点の成績を残し、三冠王に輝いた。
トヨタ自動車からオファー
その活躍に、リーグ戦中にトヨタ自動車からオファーが届き、今井選手も野球を続ける道を選択した。12月2日に都市対抗本戦のトヨタ自動車vsNTT東日本の試合を視察し、「投手も打者も、大学とはレベルが違った。一戦に懸ける思いというか、大人の甲子園みたいだった」と感想を話し、「持ち味は打撃。スイングスピードは誰にも負けないように、アピールしていきたい。高いレベルで野球ができることに感謝してやりたい」と話した。
気持ちの変化、監督からの刺激など、いろいろなことがあって4年秋に才能が開花した今井選手、来年もこの秋の勢いで社会人野球で結果を残せば、再来年にはドラフト候補として名前が挙がる選手になるかもしれない。


4年春に右肘を痛め、リーグ戦はわずか3試合の出場に終わった。今井は「大学で野球をやめようと、腹をくくった。最後の秋は楽しもうと思った」と振り返る。
ところが、開幕前。ノックを受けずにデータ班と配球の打ち合わせをしていたことが、小宮山悟監督の逆鱗(げきりん)に触れた。開幕カードの立大戦はベンチ外。主将の丸山が「もう一度、今井にチャンスを与えてください」と直談判し、2カード目からスタメンに復帰した。その東大2連戦で11打数8安打の大当たり。その後も打ちまくり、打率・471、3本塁打、14打点で、3冠王を獲得した。4年秋のリーグ戦中という異例の時期に、トヨタ自動車からオファーが届いた。
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