明治神宮大会の準々決勝で登場した東京六大学リーグの早稲田大が、環太平洋大に延長タイブレークの末に敗れた。プロに進む吉納翼選手、山縣秀選手、社会人に進む印出太一捕手などがそれぞれの道へと進んでいく。
来年ドラフト候補・伊藤投手は号泣
先発した来年のドラフト候補の伊藤樹投手は、初回から2安打を許すなど3回まで5安打を許すなどランナーを背負う場面が続いたものの、持ち前の制球力を駆使して環太平洋大打線に後一本を許さず、9回まで7安打9奪三振無失点と粘りの投球を見せた。
一方で環太平洋大も東北楽天にドラフト2位で指名された徳山一翔投手が先発すると、9回まで5安打9奪三振無失点とストレートの力で押した。同じく東北楽天のドラフト5位で指名された吉納翼選手は、初回の第1打席でレフトに2ベースヒットを打ったものの、その後は抑えられた。
試合が動いたのは延長10回タイブレーク、表の攻撃で北海道日本ハムドラフト5位の山縣秀選手の犠牲フライで早稲田大1点を挙げたものの、その裏に伊藤投手の暴投で同点に追いつかれ、サヨナラタイムリーヒットを浴びた。2−1で環太平洋大が勝利し、早稲田大は初戦で敗れた。
伊藤投手は「もう少し前半から僕がテンポよく抑えていれば」と、ランナーを背負うことが多く、味方打線にリズムを作ることができなかったことに号泣した。それでも本調子とは言えない投球で、144球を投げて8安打2失点(自適点0)の投球は、エースの姿を見せていた。
それぞれの道へ
印出太一捕手は中京大中京出身で、東邦高校出身の吉納選手とは高校時代に愛知で非常に注目されており、早稲田大でも「3、4番をどっちが打つかライバルでもあり、頼もしい存在だった」と共に切磋琢磨し合ってきた。しかし、ドラフト会議では吉納選手が指名され印出選手は指名されず、明暗が分かれる形となった。
吉納選手は「ここぞで頼りがいのある選手になりたい」と話し、この日の悔しさをバネにプロで、また印出選手は「僕も負けじと頑張りたい」と社会人野球でプレーをし、また再び同じ舞台でライバルになることを誓った。
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