九州六大学野球春季リーグ戦が開幕し、西南学院大学が久留米大学との初戦に臨んだ。この試合で、福岡大大濠高校から今春入学したばかりの1年生右腕・森島悠仁投手が大学初先発し、6回を2安打無失点、10奪三振という素晴らしい投球を披露して、チームのサヨナラ勝ちに大きく貢献した.
開幕戦で衝撃デビュー:6回無失点10奪三振の快投
182cmの長身から投げ下ろす最速143キロのストレートと、得意のカットボールを武器に、森島悠仁投手は久留米大学打線を寄せ付けなかった。6回を投げて許したヒットはわずか2本。奪った三振は10を数え、その力見せつけた。
「低めにカットボールを集めてアウトを取れた。序盤は緊張したが、途中から楽しく投げられた」と1年生で開幕を任されたとは思えない度胸で、「バックの先輩たちを信じて思い切り腕を振った」と語る森島投手の堂々としたマウンドさばきは、とても1年生とは思えないほどだった。
高校時代の悔しさをバネに:ソフトバンク3軍戦などで猛アピール
森島投手は福岡大大濠高校時代、3年夏の大会前に肩を痛め、日本ハムファイターズにドラフト1位で入団した柴田獅子投手や、立正大学に進学した平川絢翔投手といった錚々たる投手陣の陰に隠れ、ベンチ外という悔しい経験をした。
しかし、その悔しさをバネに、大学入学前の3月に行われたソフトバンクホークス3軍とのオープン戦で先発し、4回途中まで自責点2に抑える好投を見せた。さらに、Honda熊本、慶応大学との試合でも好投を続け、東和樹監督が開幕戦の先発に抜擢する決め手となった。九産大の東監督は「高校では登板が限られて悔しかっただろう。大事な開幕戦でよく投げてくれた」と話し、投球機会に飢えていたであろう森島投手の想いを汲み上げ、成長を促した。
同期へのライバル心:プロや関東の大学に進んだ仲間たちに負けない
4点リードで降板した森島投手だったが、その後チームは追いつかれ、初登板初勝利投手とはならなかった。それでもチームはサヨナラ勝ちを収め、森島投手の好投が無駄になることはなかった。「プロや関東の大学に行った同級生に負けないぞという気持ちがある。次の登板も頑張りたい」と、更なる活躍を誓った。
プロフィール:福岡大大濠出身の期待のルーキー右腕
- 出身: 福岡県
- 経歴: 福岡大大濠高校
- 投打: 右投げ
- 身長: 182cm
- 最速: 143キロ
- 特徴: 長身から投げ下ろす角度のあるストレートと、精度の高いカットボールが武器。高校時代は控え投手だったが、大学で才能が開花。強気の投球スタイルで打者を圧倒する。
福岡大大濠高校という名門校で、ドラフト1位でプロ入りした柴田獅子投手らと共にプレーした経験を持つ森島悠仁投手。大学という新たな舞台で、その才能を大きく開花させようとしている。1年生ながら開幕投手を務め、見事な投球を披露した森島投手の今後の成長とともに、4年後の柴田選手と森島投手、平川投手の姿に大いに期待をしたい。


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