関西六大学野球リーグの第6節1回戦が12日に行われ、京都産業大学が大阪学院大学に3-1で勝利し先勝した。この試合で先発したプロ注目の151キロ右腕・田村剛平投手(4年・報徳学園)が、9回を投げ抜いて3戦連続となる完投勝利を飾り、視察した7球団18人のスカウトにアピールをした。
プロ7球団18人スカウト視察!3戦連続完投勝利で好アピール
京都産業大学のエースで今秋ドラフト候補に挙がる田村剛平投手はこの日の試合で先発すると、初回にこの日最速となる143キロのストレートを軸に3者連続三振を奪う立ち上がりを見せた。しかし、2回に3安打を浴びて1失点。それでも冷静さを失わず、「真っすぐを狙われていたので、3回からは、しっかり変化をやっていこうと思った」と、変化球中心に組み立てに変更すると、カウント球に110キロ台のカーブを使うなど緩急を駆使し、3回以降は相手打線をわずか2安打に抑え込んだ。「真っすぐを生かすために変化を投げきる意識に変えた」と話した。
9回を投げて5安打9奪三振1失点、見事な完投勝利を挙げた。これでリーグ戦では3戦連続の完投勝利となり、エースとしての存在感を示している。この日の試合には、7球団18人ものプロスカウトが視察に訪れ、特に巨人が3人、阪神が竹内球団副本部長、畑山統括スカウトを含む6人態勢で視察した。
- 巨人・榑松伸介スカウトディレクター:「いいところは内外の投げ分けと、ボールのキレ」
- 阪神・岡本スカウト:「真っすぐを両サイドに投げ分けられている。制球力が高い」
と話し、両サイドへの配球など制球力の高さを評価した。
高校時代は3番手、大学で成長「自分は攻めるだけ」プロへの強い思い
兵庫県宝塚市出身の田村剛平投手は、高校時代は報徳学園でプレーしたが、当時は3番手投手であり、甲子園出場も叶わなかった。しかし、京都産業大学に進学後、1年秋からリーグ戦に出場するなど着実に経験を積み、大きく成長を遂げた。今秋にはプロ志望届を提出する方向であり、プロへの強い思いを語る。
「まだまだかかるかも分からない。自分は攻めるだけ。夢をかなえるべく、必死に腕を振り続ける。もっといい結果を出して、アピールできたら。」
と、夢を叶えるためにひたむきに結果を積み重ねていく姿勢を示した。
多くのスカウトが視察をしている事、特に阪神は球団首脳も視察をしており、ドラフト会議の指名に向けた態勢に入ってきている。この日の投球の情報をベースに指名の判断になる可能性もあるが、秋には更にこの日よりも良い内容を見せられれば、プロ入りの夢はさらにぐっと近づく事になりそうだ。
田村剛平投手 プロフィール
- 氏名: 田村 剛平(たむら ごうへい)
- 所属: 京都産業大学 4年
- 出身: 兵庫県宝塚市
- 生年月日: 2003年(平15年)8月30日(21歳)
- 経歴: すみれガ丘スターズ(小学2年~)- 報徳学園中学校(軟式野球部)- 報徳学園高等学校(2年秋からベンチ入り)- 京都産業大学(1年秋からリーグ戦出場、3年春5リーグ対抗戦出場)
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 181cm・84kg
- 最速: 151キロ
- ポジション: 投手
- 特徴: 今秋ドラフト候補の本格派右腕。最速151キロ。内外への投げ分け、ボールのキレ、制球力の高さが持ち味。3戦連続完投勝利。プロ志望。


コメント