今秋ドラフトの超目玉、創価大学の立石正広内野手(4年)が28日、右足首の靭帯損傷からの復帰後初となる本塁打を放った。2点を追う9回2死から起死回生の同点2ラン。前日の今季初先発では無安打に終わったが、この日は3安打猛打賞と完全復活をアピールした。視察した横浜DeNAスカウトも評価をしている。
土壇場9回2死からの同点2ラン
まさに主役の一振りだった。2点を追いかける9回2死一塁。絶体絶命の場面で、立石正広選手は低めの変化球に体勢を崩されながらも、完璧に捉えた。打球は左翼スタンド後方の防球ネットに直撃する特大の今季1号同点2ランとなった。「正直ナイターだったので見えずらかった。でも長打がほしい場面だったので早いカウントから体の中に入れて、差し込まれたらおしまいと思っていた。前でさばけた」と話した。
この日は初回に復帰後初安打となる中前打を放つと、3回にも右前打を記録。本塁打と合わせて3安打の大暴れだった。初回には暴投で一塁から一気に三塁を陥れるなど、痛めていた右足首の不安を感じさせない走塁も見せた。復帰2戦目で復帰後初のスタメン出場だった昨日はノーヒットだったが、この日の3安打&1本塁打に「バッティングは自分の中での長所なので貢献したいとずっと思っていた。今回は良いバッティングができたのでポジティブ」と話し、「すごい安心感ですね」と待望の一発に安堵の表情を浮かべた。
DeNAスカウトも高評価「真っすぐの強さは一番」
ドラフト1位指名候補として、前日に続き、この日もスタンドにはプロのスカウトが視察に訪れた。スカウトも胸を撫で下ろす一発を見ることができた。
横浜DeNA・河野亮スカウト:「動きも良かった。真っすぐの強さは一番だと思う。まだ実戦的な部分で少し苦労している。慣れてきたら今後、さらに良くなってくる」
体を崩されながらも持っていく強さに、プロでもアベレージを残す可能性を見せた他、やはり、復帰してすぐに一発を放つ能力は素晴らしい。担当スカウトもこれから球団のスカウト会議でプレゼンをするときのいい材料となったことは間違いない。
主将としてチームを鼓舞
主将の劇的な一発も、チームは延長タイブレークの末にサヨナラ負け。連敗で勝ち点を落とす手痛い結果となった。立石選手は「どこのチームも強い。その中で勝たないといけないんですけど、負けちゃうこともある。変に負けたらダメという考えを捨てて、みんなポジティブに考えながら、自分たちが勝てる試合は全部勝ちたい」と、主将としてチームを鼓舞した。
復帰してから「ポジティブ」という言葉を頻繁に使う。不安で心が後ろ向きになるのを必至に食い止めているような状況だろう。10月23日は放っておいてもやってくる。前を向いて思い切りやって、大学野球の最後を勝利を目指してひたむきにプレーしたい。
立石 正広 プロフィール
- 氏名:立石 正広(たていし まさひろ)
- 所属:創価大学 4年
- 出身:高川学園高校
- ポジション:内野手
- 投打:右投右打
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト1位候補。走攻守三拍子そろったアマチュアNo.1内野手。8月の負傷から復帰2戦目で3安打、9回2死からの同点2ランを放ち完全復活をアピールした。












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