東京六大学野球秋季リーグは5日、慶應義塾大が東京大に4-1で雪辱を果たし、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。今秋ドラフト候補で主将のエース・外丸東眞投手が先発し、7回を2安打無失点に抑える完璧な投球で今季初勝利。リーグ通算19勝目を挙げ、チームを窮地から救った。
主将の意地、崖っぷちで7回零封
前日に敗れ、負ければ3カード連続で勝ち点を落とし最下位転落の可能性もある崖っぷちの状況。その中でマウンドに上がった主将・外丸東眞投手は、エースのプライドを見せつけた。「相手がどこであろうとやることは変わらない」と、気負いなく腕を振り、ストレートを低めに、変化球をコーナーに集める丁寧な投球を徹底。8年ぶりの勝ち点奪取に燃える東大打線を7回2安打無失点に封じ込めた。
今季4試合目の登板でようやく掴んだ初勝利。「3カード目でやっと1勝」と安堵の表情を見せつつも、「チームが苦しい状況なので何とかしないといけないと、丁寧に投げた結果です」と、主将としての責任感をにじませた。堀井哲也監督も「外丸が期待どおり、投げてくれた」と、エースの力投を称えた。
通算20勝へ王手、ドラフトへアピール
この勝利でリーグ通算勝利数を19とし、節目の20勝に王手をかけた。外丸投手は2年秋に6勝0敗の成績を残し、慶応大の優勝に貢献した。同学年に入団した早稲田大の伊藤樹投手とは早慶戦などで剣を交わし、ライバルとして争ってきたが、昨秋と今春に6勝を挙げた伊藤投手とは対照的に、昨秋は0勝、今春は6勝を挙げたものの3敗と思うように勝ち星が伸びない苦しいシーズンが続いている。
それでもこの日の勝利でリーグ通算19勝とし、21勝に伊藤樹投手を追いかける。また、プロ志望届を提出しており、大一番で見せた圧巻の投球は、運命の日を前にした絶好のアピールとなる。「とにかく1戦、1戦を戦っていくだけ。明日もチーム全員で戦いたい」と、勝ち点をかけた3回戦へ向けて表情を引き締めた。
この日は2回戦の先発をしているが、最後の早慶戦では1戦目を任されるようになって、伊藤投手との最終的な決着をつけたいだろう。アピールを続けてエースとして早慶戦に臨みたい。
外丸 東眞 プロフィール
- 氏名:外丸 東眞(そとまる あずま)
- 所属:慶應義塾大学 4年
- 出身:前橋育英高校
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。慶應義塾大学の主将兼エース。丁寧な投球術で試合を作る。リーグ通算19勝。






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