阪神大学リーグは16日、優勝決定プレーオフが行われ、大阪産業大学が延長10回タイブレークの末に天理大学にサヨナラ勝ちし、2季連続12度目のリーグ優勝を飾った。今秋ドラフト候補の4番・小出望那(もなく)捕手(4年)は、無安打ながら3四死球で貢献。ドラフト前最後の公式戦を最高の形で締めくくり、「ドキドキしています」と運命の日を待つ心境を語った。
劇的サヨナラ勝ちで2季連続V、春秋連覇は同校初
まさに死闘だった。リーグ戦の成績が並び、一発勝負のプレーオフにもつれ込んだ頂上決戦。大産大は9回に土壇場で追いつくと、延長10回タイブレークの末に劇的なサヨナラ勝利。2004年春以来21年ぶりのリーグ連覇、そして同校初となる春秋連覇の偉業を成し遂げた。
この日、小出望那選手は快音こそ聞かれなかったものの、3度の四死球で出塁し、勝利に貢献。サヨナラの場面では申告敬遠で満塁の好機を演出し、後輩のサヨナラ打を呼び込んだ。「決めてくれると信じていた」と、4番として、主将として、チームの勝利を第一に考えた結果だった。
申告敬遠も「自分らしい」、後輩へ託した思い
大学最後の打席になる可能性もあった延長10回無死一、三塁の場面。相手ベンチが選んだのは、4番・小出選手との勝負を避ける申告敬遠だった。しかし、主将は冷静だった。「最後が申告敬遠というのも自分らしい」と切り替えると、続く2年生の目川投選手に「大丈夫だから。全部託した」と笑顔で声をかけた。その思いに応え、後輩がサヨナラ打を放つと、歓喜の輪の中心で喜びを爆発させた。
5球団から調査書、ドラフトへ「ドキドキしています」
プロ志望届を提出済みの強肩強打の捕手には、現在5球団から調査書が届いている。リーグ通算8本塁打を誇る長打力と、二塁送球1秒8の強肩は大きな魅力。ドラフト前最後の公式戦を最高の形で終え、「ドキドキしています」と、1週間後に迫った運命の日を待つ。
小出 望那 プロフィール
- 氏名:小出 望那(こいで もなく)
- 所属:大阪産業大学 4年
- 出身:大阪産業大学附属高校
- ポジション:捕手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:175cm・85kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。リーグ通算8本塁打を誇る強肩強打の捕手。二塁送球タイム1秒8台。今春の大学選手権出場。2季連続リーグ優勝に貢献。






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