愛媛・松山坊っちゃんスタジアムで行われている侍ジャパン大学代表候補強化合宿は2日目、代表の投手と打者が真剣勝負で対戦するシート打撃が行われ、大阪商業大の2年生スラッガー・真鍋慧選手(広陵高卒)が強烈な一発を出した。190センチ、100キロの恵まれた体格から放たれた打球は右翼席ポール際中段へ突き刺さり、集まったプロ7球団のスカウトや首脳陣の度肝を抜いた。
鈴木監督も「目が覚めた」、規格外の特大2ラン
シート打撃の第3打席、上武大学の好投手で来年ドラフト候補の木口永翔投手と対戦した真鍋慧選手は、7球目の直球を完璧に捉えた。「レベルの高い投手と対戦して打てたのは良かった」。打球は快音を残してスタンドへ。この日行われたシート打撃での“チーム第1号”となる特大2ランだった。
これには今合宿から指揮を執る関西国際大・鈴木英之監督も「ボンズ(真鍋の愛称)の本塁打が一番。目が覚めました。凄い当たり」と絶賛し、中日スカウトも高評価を示した。
中日・山田スカウト:「順調に成長すれば和製大砲になれる」
指名漏れから2年、確かな成長と「力感ないスイング」
広陵高校時代は通算62本塁打を放ち、「広陵のボンズ」として、今年のドラフト会議で福岡ソフトバンクに1位指名された佐々木麟太郎選手(スタンフォード大)、2023年のドラフト会議で、同じく福岡ソフトバンクにドラフト1位で指名された前田悠伍投手(大阪桐蔭出身)、佐倉侠史朗選手(九州国際大付、2023年福岡ソフトバンク育成ドラフト3位)と共に「高校四天王」と呼ばれた逸材。
2023年のドラフト会議では、プロ志望届を提出しており、ドラフト上位指名候補とも言われていたが、まさかの指名漏れを経験して大商大へ進学した。そして大学では、1年春からリーグ戦に出場し、2年生となった今季は中軸を担うまでに成長した。
「力感なくスイングできているので対応力が上がった」と自ら語るように、技術面でも進化。この日のシート打撃では3打席すべてで出塁し、2安打2打点と確実性もアピールした。「良い刺激を受けているので吸収したい」。未完の大器が、大学ジャパンのユニホーム、そして2年後のドラフト1位を目指して覚醒の時を迎えている。
侍ジャパンのユニフォーム
2023年の侍ジャパンU18代表は、エースとなった前田投手を中心に、U18W杯で悲願の優勝を成し遂げた。真鍋選手も、2023年4月の候補合宿に参加をしており、代表入りが期待されていたものの代表入りを逃している。
今合宿では、そのU18代表でW杯優勝を成し遂げた高橋煌稀投手(早稲田大)、緒方漣内野手(国学院大)、小林隼翔内野手(立教大)がおり、緒方選手は今年の侍ジャパン大学代表で早くも2度目の侍ジャパンのユニフォームを着ている。
3年生となる来年に侍ジャパンのユニフォームを来て大暴れを見せ、2027年のドラフト会議で、佐々木麟太郎選手や前田選手と同じドラフト1位でプロ入りをしたい。
真鍋慧 プロフィール
- 氏名: 真鍋 慧(まなべ・けいた)
- 所属: 大阪商業大学(2年)
- 出身: 広島県(広陵高校卒)
- ポジション: 内野手(一塁手)
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 190cm、100kg
- 主な特徴や実績: 「広陵のボンズ」の異名を持つ左の長距離砲。高校通算62本塁打。大商大では1年春からベンチ入りし、関西六大学リーグで活躍。侍ジャパン大学代表候補合宿で特大弾を放ち存在感を示した。







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