【投手◎】若い投手にも戦力外出ており、21歳以下が非常に少ない状態になっている。また、左腕がぽっかりと抜けてしまっていて、危機的状況の水準。

【捕手●】捕手は山本選手を中心に松尾選手がいることは強いが、戸柱選手、伊藤選手のサポートがそろそろ難しくなってくるため、23歳の世代に捕手を一人置きたい

【内野手▲】左は林、石上の若手が台頭している。また右の内野手を昨年補強した。ただし、左右で23歳の世代の一人は補強したい所。

【外野手●】現レギュラーにおいては外野手は層が厚いものの、武田選手が投手に専念することで左右共に若い選手が少なくなった。左右共通で高校生の外野手を、または、22歳前後に右の外野手を獲得したい。

【先発●】東投手が3年続けて2桁勝利と、驚異的な活躍を見せ、ケイ、ジャクソンの外国人投手の奮闘で支えられている。その中で石田投手、竹田投手がチームを救う役割を果たしているものの、ギリギリの戦力で戦ってしまっている印象もあり、特に両外国人選手が抜けると、一気に不足となる恐れがある。先発投手は高い順位でなくても良いので数人は欲しい

【リリーフ●】入江投手が抑えとして安定せず、伊勢投手と入江投手で救援失敗も見られる。森原投手の度胸良い投球に助けられている。中継ぎでは宮城投手がイニングを喰い、颯投手、佐々木千隼投手と他球団から獲得した投手に助けられているがやや綱渡りの状況になりつつある。

【捕手▲】山本選手と松尾選手が打撃でも貢献し、12球団でもトップクラスの捕手陣と言える。ただし、戸柱選手、伊藤選手のサポートが厳しくなりつつあるため、第3の捕手の候補として九鬼選手を獲得したが、優先度は高くないものの、第3の捕手候補を加えたい。

【内野手●】牧選手、林選手に石上選手の台頭が大きい。三塁の宮崎選手が体力的に厳しい状況になりつつあり、筒香選手が入っているものの、三塁手の獲得は最優先事項の一つ。

【外野手▲】佐野選手が１年間活躍をみせ、今年は蝦名選手が台頭した。ドラフト１位ルーキーの度会選手もいる。佐野選手が一塁に転向することや、センターで広い範囲を守れる桑原選手の後継者も考えていく必要が出ている。

昨年は左の金丸投手を狙ったものの獲得を逃したが、支配下で左腕投手は補強しなかった。2025年も左腕投手は補強ポイントの一つ。逆に右投手は多く獲得をしている。一昨年は左の内野手、昨年は右の投手と内野手を重点的に指名しており、補強ポイントを重点的に指名する可能性があり、今年は左投手が多くなる可能性がある。

捕手、内野手、外野手の指名では、中位や下位で指名した大学生の選手の台頭するなど、非常に効率よく行われている一方で、投手の台頭はやや少ない状況にあり、特に高校生投手はあまり育っていない。育成も含めて高校生投手の指名や育成をどうしていくのか課題の一つとなる。

ベテランのリリーバー、森投手・三嶋投手や、若い投手陣に戦力外が出ている。また、期待して獲得した粟飯原選手も戦力外となり、若手の内野手の指名の可能性がある。

フロントを中心に戦力の補強を進めているが、以前の高田GM・吉田スカウト部長の頃から大きく代わり、金融業界出身の長谷川育成部長を中心とした編成となった。チームのビジョンなどの傾向は見えにくいものの、組織づくりのプロフェッショナルであり、全体のバランスを悪くする感じではない。ただし、その年の指名の中でもバランスを取ってきたが、昨年は左右やポジションの偏りがあった。方針が変わった可能性も考えられる。

スカウティングは、モーションデータ解析に重きをおいたスカウティング活動をしている。2023年は2位の松本投手と5位の石田投手がそれによる獲得で、石田投手は台頭をしており、信頼感はやや高まった。また、選手のプレー中の評価と共に、練習や試合前後の部分、そして面談なども重視しており、一般の評価とはやや違うタイプの選手の指名も出てくるのではないかと考えられる。

1位指名は2年間は競合をしているが、その前は競合を避ける方針だった。三浦監督が交代することで、方針がどうなるか注目したい。また、ドラフト1位については、その年のナンバーワンにこだわるということはない。