今年の高校生投手BIG3の一人、高知・森木大智投手が夏の高知大会初登板をし、5回2/3を投げてノーヒット10奪三振の好投を見せた。この日は6球団7人のスカウトが視察した。
力を抜いて
森木大智選手は、普段は打撃でも主軸を打つが、この日はベンチスタートだった。投球の調整をしっかりと行い登板の機会を待つと、3回1アウト2,3塁のピンチでこの夏、初登板をした。
フォームは力を抜いて腕を軽く振っても、球速は147キロを連発する。宿毛工の打者の清々しいスイングもあり、次々と三振を奪っていく。スライダー、カーブなどの変化球も試すようにストライクに投げ込んだ。最速は149キロだった。
結局、5回2/3を投げてノーヒットで無四球、パーフェクトピッチングで10三振を奪った。試合後には、「50点、60点です」と話し、「相手が何もできない状態。バットにすら当たらない、打つ気もなくなるような。向こうのベンチから打てる、打てると声が出ている時点でまだまだ」と、圧倒することを目標にする。
浜口監督も「最終調整の前段階だった。脱力して力感がない中でも球が来ていた。指先に掛かる感覚がおとといから掛かりだした」と話し、つい一昨日から投球がよくなったと話した。
スカウトも絶賛
登板するかどうかわからない事もあり、集まったスカウトが6球団7人とやや少なめだったが、視察したスカウトはドラフト1位の評価を惜しみなく示した。
阪神・山本スカウト:「速球は強いし、カーブやスライダーなど、すべて精度が高い。森木は馬力があって直球が強い。どちらがいいということではなく小園とは、また違う長所がある。12人で引き合いになる。」
巨人・武田チーフスカウト:「投球センスがある。非常に安定感があって、まとまっている。体も強い。無駄な力が入っていないから、ベース上でも球が伸びる。」
広島・白武スカウト部長:「力感がないなかで球がピッときている。自信を持って全部の球種でストライクを取れる。軽く投げて、145キロくらい出るからね。彼を推さなかったら担当じゃない。ドラ1位候補は間違いない。佐々岡監督に引いてもらわないと」
東北楽天・山下スカウト:「仕上がっているよう見えるが、将来性も十分ある」
千葉ロッテ・黒木スカウト:「変化球の精度が上がった。全力で投げたら、どうなるんだろう。期待感、将来性を感じる」
ドラフト1位指名は間違いなく、指名競合の可能性も非常に高い。同じくドラフト1位競合が予想されるBIG3の一人・風間球打投手(明桜)が、先日の試合で157キロを記録したことについて聞かれると、「勝てる投手として、僕は負けない」と勝ち気を見せた。
まだ本当の力を見せていない感じだが、勝てる投球としてはこのくらいの力感の方が、手元でビュッと伸びてきて、制球もされており良いかも知れない。まずは高知を勝ち抜く目標を果たし、甲子園で力を開放してほしい。

辛めの自己採点とは対照的に、7球団のスカウトは絶賛の嵐だ。阪神の山本スカウトは「平均で147キロ。(ドラフト1位の)12人で(クジが)引き合いになる」と競合必至を予想。広島の白武スカウト部長も「ドラ1位候補は間違いない。佐々岡監督に引いてもらわないと」と“求愛”した。
阪神山本スカウト 速球は強いし、カーブやスライダーなど、すべて精度が高い。当然(1位候補)12人のなかに入ってくる。
巨人武田チーフスカウト 投球センスがある。非常に安定感があって、まとまっている。体も強い。無駄な力が入っていないから、ベース上でも球が伸びる。
自己採点は辛くとも、視察した6球団のスカウトは賛辞を並べた。阪神の山本宣史スカウトは「森木は馬力があって直球が強い。どちらがいいということではなく(市和歌山)小園とは、また違う長所がある」と評価。広島の白武佳久スカウト部長も「彼を推さなかったら担当じゃない」と絶賛した。
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