夏の高校野球和歌山大会の決勝戦が行われ、市和歌山が智弁和歌山に敗れた。ドラフト1位候補の小園健太投手と、ドラフト指名確実と見られる松川虎生捕手は、ともにプロ志望を表明した。
智弁和歌山
打倒、智弁和歌山の思いで昨年は3度の対戦を制した市和歌山だったが、今年は春季大会で敗れると、小園健太投手、松川虎生捕手の最後の夏も勝つことはできなかった。
小園投手はこの日も理想とする打たせて取る投球を見せる。6回までは無失点に抑え、0-0が続いた。しかし6回にタイムリーヒットを許して1失点すると、味方がすぐに同点に追いついたものの、7回には4安打を浴びて2失点、8回にも1点を失った。
「智弁和歌山さんは終盤に強いというか、少しでも浮いた球は見逃してくれませんでした。力不足でした」と智弁和歌山の強さを認めた。そして、「すべてをぶつけるつもりでやってきた。自分としては精いっぱい力を出し切れたと思います」と納得の投球だったことも話した。8回7安打5四死球4失点、奪三振は0、最速は148キロ、これが小園投手の高校最後の投球だった。
プロ志望
小園投手、そして松川捕手には、プロが大いに注目している。この日もスカウトが視察した。
巨人・水野スカウト部参与:「変化球なら何でも投げられる器用な投手。スライダーもうまく使いながら投球していた。アウトにすべきところをアウトにする投球だった。勝たせられる投手」
福岡ソフトバンク・稲嶺スカウト:「丁寧に投げていた。失投が1球も許されないと感じる投球だった。初球からいろんな球種をまんべんなく投げていた。」
12球団が注目するドラフト1位指名間違いなしの小園投手は、プロ志望届について「出します」と話し、「自分はまだ終わらないので、次のステージに向けてしっかりと準備していきたい」とプロ志望を表明した。
また、中学時代から6年間バッテリーを組んだ松川選手も「プロ一本です。活躍できる選手になりたい」と話し、プロ志望を表明した。
そして小園選手は「最後という思いで二人でやってきた。プロで違うチームで対戦したい」と話した。

▽ソフトバンク稲嶺スカウト(小園について) 丁寧に投げていた。失投が1球も許されないと感じる投球だった。初球からいろんな球種をまんべんなく投げていた。
▽巨人水野スカウト部参与(小園について) スライダーもうまく使いなが
注目の進路について小園は「(プロ志望届を)出します」と言い切った。松川も「プロ一本です。活躍できる選手になりたい」と前を向いた。秋のドラフトで、2人そろっての指名を待つ。
センバツ大会で中日の米村明アマスカウトチーフが「ドラフト1位でしか取れない」と絶賛した逸材。「自分(の野球人生)はまだ終わらないので、次のステージに向けてしっかりと準備していきたい」。小園はプロ志望届を提出することを明言し、10月11日のドラフト会議を待つ。
同じくプロ注目で通算43本塁打を誇る松川虎生(こう)との“最強バッテリー”の挑戦も終わった。2人は中学3年時に貝塚ヤングで日本一を経験。試合後、2人はプロ志望を明言し小園は「5年半、僕のわがままも聞いてくれた。良い相棒で一番大きな存在。プロで違うチームで対戦したい」と前を向いた。
「2年半、甲子園を目指してやってきた。今日しっかり勝って甲子園に戻るということが達成できなくてすごく悔しい。でも、やるべきことは全てやった。自分としては精いっぱいの力が出せたと思います」。9回を全力で投げ切った小園は、目に少しの涙をためながら、それでもすがすがしい表情で試合を振り返った。中学からバッテリーを組んできた松川に対しては、「6年間僕のワガママを全て受け止めてくれた。一番大きな存在だった。これで最後かという気持ちと、やっぱり甲子園で終わりたかったなという気持ちが…」と声を詰まらせながら感謝を伝えた。
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