全国高校野球選手権埼玉大会では優勝候補筆頭の浦和学院が登場し、本庄第一に11-4で勝利して3回戦進出を決めた。この試合で、プロ注目の3番・垣内凌外野手(3年)と4番・藤井健翔内野手(3年)が揃って活躍。垣内選手が高校通算27号となる本塁打を放てば、藤井選手も2安打を記録。ネット裏に集結した巨人、千葉ロッテ、東京ヤクルトなどプロ球団のスカウトに、その実力を見せつけた。
垣内凌選手はバースデー“前祝い”弾、巨人スカウト「高校時代の亀井みたい」
一日早い祝砲が、大宮公園野球場の右中間スタンドに突き刺さった。12日に誕生日を迎える垣内凌選手は、応援席から「ハッピーバースデートゥーユー」の演奏が贈られたが、5-0で迎えた5回の第3打席、2ボールからの直球を完璧に捉え、高校通算27号となるソロ本塁打を放ち、その応援に応えた。
「2ボールだったので真っすぐを狙っていた。本塁打を狙っていないが結果として」と振り返った。昨秋は打率を求めるあまり「当てるだけみたいになっていた」という打撃を、冬の間に改造。ソフトバンクの柳田悠岐選手や近藤健介選手を参考に、トップを深く大きく構えるフォームに変更したことで長打力が向上し、3月以降で10本以上の本塁打を量産している。その才能に、視察したスカウトも高い評価を与えた。
巨人・大場スカウト:「走攻守でバランスが取れている。守備はスローイングが安定していて肩も強い。高校時代の亀井みたい」
東京ヤクルト・押尾スカウト:「打ち方がいい。藤井とはタイプが違うが、2人とも楽しみ」
春の関東大会後に監督と相談し、プロ志望を決意したという垣内選手。最高の形で夏のスタートを切った。
4番・藤井健翔選手も2安打!ロッテスカウト「パンチ力は高校生で上位クラス」
4番に座る藤井健翔選手も、そのパワーを見せつけた。2回先頭でチーム初ヒットとなるセンター前ヒットを放つと、3回には外角低めの球を巧みにレフト前へ。3打数2安打と、主軸の役割を果たした。「春の関東大会のあと、練習試合でホームラン、ホームランになっていたので、強い打球を打つことを意識して練習してきた。クリーンヒットを打てたのは良かった」と、意識改革が結果に繋がった。
目標とする選手は、巨人の主砲・岡本和真選手。その長打力には、スカウトも注目している。
千葉ロッテ・榎アマスカウトディレクター:「パンチ力は高校生で上位クラス。きょうは引っ張るのではなく、緩い球を引きつけてセンター方向に打つのも見せてもらった」
こちらもすでにプロ志望を明言しているが、「チームが勝つことが一番」と強調しながらも、「注目してもらえるのは非常にありがたいこと」と話す。父の伸さんも「意思を尊重する」とプロ入りに向けて全面サポートをする。
この日ホームランを放ち盗塁も決めた1番の玉木敬章選手から2番の西田瞬選手、そして3番・垣内選手、4番・藤井選手というこの打線は、全国でもトップクラスであることは間違いない。センバツ優勝の横浜高校よりも迫力を感じさせる。そして、この4人はこれからプロや大学などでも素晴らしい活躍を見せてくれそうだ。
垣内凌選手 プロフィール
- 氏名:垣内 凌
- 所属:浦和学院高校(3年)
- ポジション:外野手
- 投打:右投左打
- 主な特徴や実績:プロ注目の左のスラッガー。2025年夏の埼玉大会初戦で高校通算27号本塁打を放つ。巨人・大場スカウトから「高校時代の亀井みたい」と高く評価される。ソフトバンクの柳田悠岐選手、近藤健介選手を参考にフォームを改造し、長打力が開花。卒業後はプロ入りを目指す。
藤井健翔選手 プロフィール
- 氏名:藤井 健翔
- 所属:浦和学院高校(3年)
- 出身地:岡山県倉敷市
- ポジション:内野手
- 投打:右投右打
- 主な特徴や実績:高校通算35本塁打を誇るプロ注目の右のスラッガー。2025年夏の埼玉大会初戦で2安打を記録。ロッテ・榎アマスカウトディレクターから「パンチ力は高校生で上位クラス」と評価される。目標とする選手は巨人・岡本和真。






コメント