全国高校野球選手権の甲子園大会8日目は、中越(新潟)が昨夏準優勝の関東第一(東東京)に1-6で敗れ、31年ぶりの聖地白星はならなかった。初回に幸先よく先制したものの、中盤に逆転を許し終盤に突き放された。エース左腕・雨木天空投手と背番号10・石山愛輝投手は中学時から一緒にプレーをしていたが、進路は大学とプロ志望と、別々の道を目指す。
継投
初回、先頭の堤歩力我選手(3年)が右翼線へ二塁打を放ちチャンスを作ると、2死から相手の暴投で1点を先制。幸先の良いスタートを切った。しかし、その後は5回に1死二、三塁のチャンスを作るなど、再三得点圏に走者を進めながらも、あと一本が出なかった。
先発したエース左腕の雨木天空投手は、130キロ台のストレートと多彩な変化球で緩急をつけた粘りの投球を見せたが、同点で迎えた5回に味方のエラーも絡んで2点を勝ち越された。6回からは148キロ右腕・石山愛輝投手(3年)がマウンドに上がったが、7回に2失点。8回から登板した遠藤投手(3年)も1点を失い、相手打線の勢いを止めることができなかった。
継投時に石山投手は「お前のパワーをもらうぞ」と雨木投手に声をかけた。中学時代に新潟北シニアでともにプレーし、高校でも一緒にプレーするために中越高校に進んだ。140キロ中盤の速球を投げる石山投手が2年秋まで背番号1をつけていたが、この春からは雨木投手がエース番号を背負い、互いに意識し合って「素直に応援できない時期もあった」と話す。
それでもこの日の試合後に石山投手は「一緒に甲子園に立ててよかった」と話すと、雨木投手も「人生で最高の日になった」と話した。
進路については石山投手はプロ志望届を提出する予定であることを明らかにした。雨木投手は「上で活躍して、中越の名をもっと全国に広めたい」と話し、大学に進学をして「いずれは愛輝といっしょに」とプロの舞台に立つことを目指す。
石山投手は3年時は苦しんだ所はあるが、140キロ中盤から後半のストレートには威力があり、磨いてきたスライダーも十分磨かれた。ドラフト会議での指名が注目される。
雨木天空投手 プロフィール
- 氏名:雨木 天空(あまき そら)
- 所属:中越高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:左投
- 主な特徴や実績:中越高校のエース左腕。130キロ台のストレートとスライダー、カーブ、チェンジアップを織り交ぜた緩急自在の投球が持ち味。2025年夏の甲子園1回戦・関東第一戦で先発し、粘りの投球を見せた。
石山愛輝投手 プロフィール
- 氏名:石山 愛輝(いしやま あいき)
- 所属:中越高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:本格派右腕。2025年夏の甲子園1回戦・関東第一戦でリリーフ登板し、140キロ台のストレートを披露した。



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