東都大学秋季リーグでは、東洋大が亜細亜大を1-0で下し、今季初の勝ち点を挙げた。今秋ドラフト1位候補の最速155キロ右腕・島田舜也投手(4年=木更津総合)が、自らリリーフを志願し4回から登板。6回を1安打無失点6奪三振と圧巻のロングリリーフで、同じくドラフト1位候補の亜大・齊藤汰直投手との投げ合いを制した。
エースの決断、志願のリリーフでチームを救う
エースの奮闘がチームを救った。7日の1回戦で先発し7回無失点と好投しながらも、後続が打たれて敗戦投手となっていた島田舜也投手は、「自分が後ろに回った方がいい」と、勝ち点をかけた3回戦ではリリーフ待機を志願した。試合は1年生・石澤順平投手(1年=木更津総合)が3回を無失点に抑えると、4回から島田投手がマウンドへ。その期待に応え、6イニングを1安打無失点に抑える完璧な投球を披露。9回にはこの日最速の151キロを計測し、最後の打者を150キロのストレートで三振に斬って取った。「緊迫した試合で勝ちきることができた。みんなの自信になる勝利」と、今季初勝ち点に胸を張った。
モデルチェンジ成功、日本ハムスカウト顧問も高評価
この日の快投の裏には、投球スタイルの変化があった。これまでの「真っすぐ一辺倒」の配球を反省し、120キロ台のカーブを有効に使うことで、威力あるストレートをさらに引き立たせる投球術を確立。「変化球を交ぜた方がより生きる」と、モデルチェンジへの確かな手応えを語った。
この投球に、スタンドのスカウトも高い評価を示した。
北海道日本ハム・山田正雄スカウト顧問:「真っすぐの威力は素晴らしい。走者を背負ってから制球に苦しむことが多かったが、良くなってきている」
王者・青学大へ「力負けしない」
この勝利で、東洋大は勝ち点1で4チームが並ぶ混戦に加わった。石澤投手の先発については、井上監督が島田投手など投手陣と前日にミーティングを開き、島田投手は「本人も投げたいと言ったのがひとつ。あとは後半の厳しいところが不安だったので、自分が後ろに回った方がいいと思ったんです」と本人からの立候補があったという。
木更津総合の後輩が3回までを無失点に抑え、その後を託された島田投手は「1点の緊迫した試合を勝ちきることができた。自分的にもチーム的にも、悪い流れからいい流れにもっていくには、すごくいい試合だったと思います」と話し、会心の継投だったと話した。
次週の相手は、開幕6連勝中の王者・青山学院大学。厳しい戦いが予想されるが、島田投手は「同じ大学生。力負けはしていないと思っているので、皆が力を出せばいい勝負が出来る」と、静かに闘志を燃やした。
島田 舜也 プロフィール
- 氏名:島田 舜也(しまだ しゅんや)
- 所属:東洋大学 4年
- 出身:木更津総合高校
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:185cm・95kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト1位候補。最速155キロの本格派右腕。自らリリーフを志願した試合で6回無失点の快投を見せ、チームに今季初勝ち点をもたらした。




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