プロ野球志望届の受付が9日に締め切られ、高校生124人、大学生176人の計300人が10月23日のドラフト会議での指名を待つことになった。今年は大学生に逸材が多く、「大学生豊作」の年との呼び声が高い。野手の筆頭候補である創価大・立石正広内野手、高校生No.1の健大高崎・石垣元気投手をはじめ、各球団の戦略に注目が集まる。
野手の目玉は創価大・立石、逸材揃う大学生野手
今年のドラフト戦線の主役は、大学生野手だ。その筆頭格が、アマチュアNo.1スラッガーと評される創価大学の立石正広選手。広角に長打を打てる打撃に加え、俊足と内野の複数ポジションを守れる万能性を兼ね備え、全12球団が注目。複数球団による1位指名競合は確実な情勢だ。
その他にも、左の強打者で勝負強い青山学院大学・小田康一郎選手、「打てる捕手」として評価が高い明治大学・小島大河選手、大学日本代表で主将を務めた法政大学・松下歩叶選手、即戦力ショートとして期待される東海大学・大塚瑠晏選手などの内野手が注目される。
また、外野手での中京大の秋山俊選手を筆頭格に仙台大の平川蓮選手などこちらも侍ジャパン大学代表メンバーの選手が高く評価されており、ドラフト会議ではまず大学代表のメンバーが次々と指名されていく展開となりそうだ。春に東京六大学で5本塁打を放った山形球道選手や俊足が評価される愛知学院大・杉山諒選手も候補となる。
投手も大学生が中心、社会人No.1左腕も
投手も大学生に好投手がそろう。右腕では、6連覇を狙う王者・青山学院大学のエース・中西聖輝投手、ノーヒットノーランも達成した早稲田大学・伊藤樹投手、155キロ右腕の東洋大学・島田舜也投手、亜細亜大学・齊藤汰直投手、評価急上昇中の花園大学・藤原聡大投手らが1位候補として名前が挙がる。左腕では、日米大学野球で最優秀投手に輝いた明治大学・毛利海大投手が筆頭格で、亜細亜大学・山城京平投手なども続いていく。そして同じく代表メンバーで大学野球選手権を制した東北福祉大のエース・櫻井頼之介投手も注目される。
社会人では、即戦力として鷺宮製作所の最速152キロ左腕・竹丸和幸投手が1位指名確実と評されている。
大学生のプロ志望届者は昨年の162人から14人増えて176人となり、その数字からみても今年は豊作であることがわかる。
高校生No.1は石垣、佐々木麟太郎の動向にも注目
高校生の目玉は、世代最強の呼び声高い健大高崎の最速158キロ右腕・石垣元気投手だ。U-18W杯での活躍でメジャー球団も獲得に乗り出すなど、日米争奪戦の様相を呈している。
しかし、全体としては横浜の阿部葉太選手や東海大相模の福田拓翔投手、中村龍之介外野手、滝川の新井瑛太投手、東洋大姫路の阪下漣投手などがプロ志望届を提出せず、これらの選手がもし志望届を提出していれば上位指名の可能性があっただけに全体的にドラフト指名候補がやや少ない印象を受ける。プロ志望届提出者も昨年の159人から124人と大幅に減少している。
佐々木選手の指名は
そして、今年のドラフトのもう一人の主役となりそうなのが、米スタンフォード大学の佐々木麟太郎選手だ。海外の大学に所属しており、来年6月のMLBドラフトの対象選手となることから、大学2年でドラフト候補となった。巨人や埼玉西武などプロ3球団の幹部クラスがアメリカで視察をしていた。
8月から9月にかけて帰国をしており、その間に交渉を持った球団もあるかもしれず、高校通算140本塁打を放った2023年のドラフトの超目玉の左の大砲も、その動向が大きな注目を集める。
立石 正広 プロフィール
- 氏名:立石 正広(たていし まさひろ)
- 所属:創価大学 4年
- ポジション:内野手
- 投打:右投右打
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト1位候補。走攻守三拍子そろったアマチュアNo.1内野手。2年連続で大学日本代表に選出。
石垣 元気 プロフィール
- 氏名:石垣 元気(いしがき げんき)
- 所属:健康福祉大学高崎高校 3年
- ポジション:投手
- 投打:右投両打
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト1位候補。最速158キロ。U-18 W杯で日本の守護神として準優勝に貢献。日米争奪戦が繰り広げられている。
中西 聖輝 プロフィール
- 氏名:中西 聖輝(なかにし まさき)
- 所属:青山学院大学 4年
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト1位候補。最速152キロ。東都リーグで連覇を続ける王者・青学大のエース。
竹丸 和幸 プロフィール
- 氏名:竹丸 和幸(たけまる かずゆき)
- 所属:鷺宮製作所
- ポジション:投手
- 投打:左投
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト上位候補。社会人No.1左腕との呼び声も高い。最速152キロの即戦力候補。







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