【ドラフト総決算4】2021年ドラフトのラッキー指名

2021年ドラフトニュース

今年のドラフト会議でも、指名する方が驚くようなラッキーな指名があった。

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2021年ドラフト会議のラッキー指名

福岡ソフトバンク1位指名・風間球打選手

福岡ソフトバンクは例年どおり、高校生の最も評価の高い選手を、いつもどおりの日程で1位指名選手に決め、そして公表したに過ぎない。

しかし、今年は他球団が混乱していたように見える。ドラフト前日のスカウト会議でも1位指名選手が決定できない、と話す球団も少なくなかった。今年はドラフト会議が例年より2週間ほど早く行われ、また新型コロナの影響もあり、なかなか視察ができない選手も多くいた。

たまたまソフトバンクが狙っていた補強ポイント、そして選手が、秋田大会で活躍し、甲子園にも出場して、じっくりと見る機会があったからとも言える。ドラフト会議は6球団が単独1位指名、驚きの声の挙がる選手を指名した球団もある。スカウトが探してきた選手をしっかりと見て、チームの補強ポイントをしっかり分析した結果でとはいえ、それは例年も同じくやっていること。バタバタしていたドラフト直前の感じが、ドラフト当日の1位指名にも現れてしまった印象もある。

そういう意味で、157キロの速球を投げる高校BIG3の右腕投手を、単独指名で獲得できた福岡ソフトバンクは、日程の早くなることなどを予測し、早くから準備をしていたのだろうと思う。

阪神1位指名・森木大智投手

1位で小園健太投手を指名し、横浜DeNAとの抽選の臨んだ阪神・矢野監督も、少し紀が楽だったかもしれない。まだ森木大智投手が残っていたからだ。結果的に抽選で外した阪神は森木投手を指名。他に3球団が外れ1位の入札をしたものの、森木投手を入札した所はなかった。

なぜ森木選手が残ったのかは、上の風間投手の説明とほぼ同じだが、他球団が例年以上に球団の補強ポイントといった近い所に視点を合わせていた印象を受ける。

また阪神は、監督がドラフト1位指名を最終決定するが、昨年は早めに佐藤輝選手の1指名を決めていたものの、これまで、金本監督の時代にはドラフト当日に指名を決めることが多く、ドラフト当日まで指名選手が決まっていないことにも余裕が持てたのかもしれない。

いずれにしても、小園投手と同じ程度の評価していたと見られる森木投手を、外れ1位とはいえ単独で獲得できることは、ラッキーだった。

千葉ロッテ3位指名・廣畑敦也投手

2021年のドラフト会議で、最もラッキー指名だったと見えるのが、千葉ロッテ3位の廣畑敦也投手の指名。

評価としては昨年都市対抗と今年春のスポニチ大会を見て、社会人投手の中で評価は抜け出ていたと思う。即戦力投手ならこの人という評価だった。

しかし、各球団とも補強ポイントに徹した結果、即戦力右腕の優先度が低かったのか、または雨によりコンディションの悪かった日本選手権での投球や、直前の都市対抗2次予選の内容が良くなかったことも影響してか、3位まで残る結果となった。

井口監督は「シミュレーション以上の指名だった」と、廣畑投手の3位指名を喜んだ。

北海道日本ハム5位指名・畔柳亨丞投手

畔柳投手はセンバツで150キロの速球を投げ、昨年からその実力が評価されていた。しかし、センバツでの投球により、その後に故障で投げられない時期が長くなった。

それでも夏の愛知大会では140キロ後半の球を披露し、体がさらに大きく太くなり、昨年の高橋宏斗投手を目指しているんだろうなという体つきになっていた。しかし、まだその体でのフォームが出来上がっておらず、球にバラツキが見られた。

この投球が、軽いイップスと報道されたが、個人的には全くそんなことは感じなかった。体つきも変わりパワーピッチャータイプになったのは、個人的には昨年秋の快速球タイプのほうが好みではあったが、その力はドラフト上位候補としっかりと比べられる。

日本ハムはドラフト1位で達孝太投手、5位で畔柳投手を指名し、BIG3に次ぐ評価の2人を獲得した。プロでどのどのような成長を見せるか期待される。

オリックス6位指名・横山楓投手

横山投手は日本選手権で素晴らしいピッチングを見せた投手で、今年の社会人投手では、廣畑敦也投手と横山投手の2人かと思うくらいの内容だった。小さなテイクバックからの威力あるストレートと沈む球は、特にリリーフでプロでも勝負できる球だった。

しかし、ドラフト直前の都市対抗2次予選では調子が良くなく、球のキレ・力も物足りなかった。もともとの評価もドラフト上位までは行かなかったと思うが、オリックスは折返しの7位の小木田敦也投手と共に横山投手を指名し、残っているならと指名をしたのだと思う。

オリックスは、牧田副部長などが下位でもうひとり欲しいと東洋大の中川圭太選手を指名したりと、スカウトが強く思っていた選手を指名することがあり、2019年の勝俣翔貴選手、2020年の阿部翔太投手など、実績のある大学・社会人の選手を下位で指名している。

横山投手、小木田投手のプロでの投球に注目したい。

北海道日本ハム7位・松浦慶斗投手、8位・北山亘基投手

松浦投手は大型左腕で、2年時に150キロを記録し、今年の高校生左腕の一番手とも評価されていた。しかし、昨年秋や今年のセンバツで球のキレなどが見られず、センバツ以降はミニキャンプのような形で春季大会にベンチ入りしなかった。

そうして迎えた夏は、球速こそ昨年には及ばないものの、力のある140キロ中盤の球を投げており、調子は復調気味だった。

北海道日本ハムは春先にも、松浦投手をドラフト上位候補として名前を挙げていたが、7位で獲得することができた。

また北山亘基投手も、150キロの速球に、精度の高い変化球を織り交ぜる投手で、直線に巨人が水野スカウト部長などが入り、評価コメントをしている。

それが翁田大勢投手の1位指名を隠すための行動だったのかは分からないが、結果的に複数の球団が北山投手は巨人が指名すると判断し、指名から外れていったのかもしれない。

深読みしすぎかもしれないが、ドラフト8位で指名されるとうな投手ではない北山投手を8位で指名できた。2度めのドラフト指名漏れという恐れもあった北山投手も、救われた指名となった。

昨年はラッキー指名で16人を取り上げたが、今年は7人と少なくなった。全体的に高く評価される選手が少なかったということもあるかもしれない。逆に、普段はあまり評価されにくいポジションの選手を、早い順位で指名したことで、サプライズ指名は多かったように感じられる。

2021年ドラフト会議、指名選手一覧
2021年のドラフト会議は10月11日に行われ、支配下ドラフトが77人、育成ドラフトで51人の、合わせて128人が指名されました。
【ドラフト総決算4】12球団のラッキー指名
ドラフト総決算4はラッキーだったと思われる指名を挙げてみます。
【ドラフト総決算3】2021年ドラフト会議のサプライズ指名
2021年のドラフト会議でも、いくつかサプライズ指名があました。ドラフト候補の動画とみんなの評価サイトのアクセス数も、それに反応して変動しています。アクセス数を元に、サプライズ指名を見てみます。
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