【ドラフト総決算3】2021年ドラフト会議のサプライズ指名

2021年ドラフトニュース

2021年のドラフト会議でも、いくつかサプライズ指名があました。ドラフト候補の動画とみんなの評価サイトのアクセス数も、それに反応して変動しています。アクセス数を元に、サプライズ指名を見てみます。

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サプライズ指名

※アクセス集中度は、その指名のタイミングでアクセスが上昇した選手ページの数値を、客観的に見えるようにしたものです。実際のアクセス数のその割合に近い数字です。

北海道日本ハムドラフト1位指名・達孝太選手 アクセス上昇度:110%

1位指名が始まり、最初にアクセス数に反応があったのが、1位指名2番目に呼ばれた日本ハムの指名だった。

最初のDeNAも久々の高校生投手・小園健太選手の指名に驚きが出たが、今年NO.1投手の評価もあり予想はできた。

しかし、ドラフト前日に1位指名を決めており、吉村GMが「最もポテンシャルの高い選手」と話していた日本ハムは、小園選手、森木投手、風間投手のBIG3の指名が予想されていたが、上位候補とはいえ達孝太選手を選んだことが驚きとなって受け止められた。

東北楽天ドラフト1位指名・吉野創士選手 アクセス上昇度:120%

1位指名はその後、隅田投手、ブライト選手など事前の予想通りに続いたが、東北楽天が指名したのは昌平の吉野創士選手。高校生トップクラスと評価されていたものの、ドラフト1位でという声はあまり聞かれておらず、「石井GMがやったか」という反応が見られた。

千葉ロッテドラフト1位・松川虎生選手 アクセス上昇度:120%

楽天の指名に続き、千葉ロッテは市立和歌山の松川虎生捕手を指名。こちらも高校生トップクラスの捕手と評価されていたものの、ドラフト1位までの声は事前にはあまり見られなかった。

その後、オリックスも椋木蓮投手を指名し、パ・リーグは5球団が単独1位指名となった。例年ならその年のNO,1に果敢に指名にいくパ・リーグ勢の単独指名が、サプライズとなった。

横浜DeNAドラフト2位・徳山壮磨選手 アクセス上昇度:130%

1位指名は抽選を外した球団の指名も、ある程度事前に予想された選手が指名され、滞りなく終わった。そしてインタビューなど休憩時間の間に、一旦クールダウンをする。

そして2位指名までに、誰が残っているかがチェックされ、1位指名と予想されていた筑波大の佐藤隼輔投手や三菱自動車倉敷オーシャンズの廣畑敦也投手、三菱重工Westの森翔平投手などが残り、2位指名1番目の横浜DeNAに羨望の眼差しが注がれた。

そこで読み上げられた徳山壮磨投手の名に、アクセス数が大きく反応した。大阪桐蔭、そして早稲田大でも9勝を挙げている実績十分で知名度の高い選手だが、2位の一番最初に指名された事が、驚きを持って迎えられた。

DeNAのスカウトは、大学生で最も高く評価していたと笑った。

東北楽天2位・安田悠馬選手 アクセス上昇度:120%

その後は2位指名が淡々と続く中、1位指名がサプライズ指名となった東北楽天が、2位でもサプライズとなる安田悠馬選手を指名した。ドラフトが近くなって、愛知リーグ2部での打撃が取り上げられ、中日は阪神などのドラフト隠し玉として名前が取り上げられていた。

それを2位で指名し、石井GMのサプライズ指名が続く。

千葉ロッテ3位・廣畑敦也選手 アクセス上昇度:110%

3位指名も始まり、ドラフト1位指名と予想されていた廣畑敦也選手がまだ呼ばれていなかった。3位3番目の千葉ロッテが指名し、井口監督もシミュレーション以上の指名と喜んだ。

東北楽天3位・前田銀治選手 アクセス上昇度:120%

1位、2位とサプライズ指名を行った東北楽天の石井GM、3位では前田銀治選手を指名した。三島南で投打に活躍して21世紀枠でセンバツに導き、そのセンバツでもファンス直撃の強打を見せた選手で、知名度は非常に高かった。しかし、夏は静岡大会でほとんどバットに当たらず、育成ドラフトで指名かとも言われていたが、3位で指名された。前田選手は監督と抱き合って喜んだ。

福岡ソフトバンク4位・野村勇選手 アクセス上昇度:120%

ドラフト会議も半ばに差し掛かる4位指名、DeNAが三浦銀二投手、日本ハムが阪口楽選手、広島が田村俊介選手などと、まだまだ知名度の高い選手が指名され、安心感が漂った。

そしてソフトバンクが指名したのが野村勇選手。拓殖大でも50m5.8秒の俊足と遠投120mの強肩が評価されていた選手で、ドラフト指名解禁の昨年に、ドラフト候補として名前が挙がっていたものの指名がなかった。

NTT西日本では、同じ外野手で強肩の藤井健平選手が注目されていたが、ソフトバンクは野村選手を選んだ。プロ入りを目指しながらも、全体的に指名の少ない社会人野手、しかも大学卒3年目でプロ入りがだんだん遠くなる中での指名は、大変うれしいものだろう。

福岡ソフトバンク5位・大竹風雅選手 アクセス上昇度:130%

5位でもソフトバンクがサプライズ。東北福祉大からはオリックスが1位指名した椋木蓮投手の他に、エースの三浦瑞樹投手、大竹風雅投手、大里昂生選手がプロ志望届を提出しており、その中でリーグ戦で今年春までに2試合しか登板のない大竹風雅投手を、ソフトバンクが5位で指名した。

185cm90kgの大型右腕というポテンシャルを評価したのだろうが、そういう選手を育成ではなく、5位で指名した所がサプライズとなった。ちなみにエースの三浦投手は、その後、ソフトバンクの育成4位で指名され、ドラフト指名では立場が逆となった。

広島5位・末包昇大選手 アクセス上昇度:120%

ドラフト6位に入っても梶原昂希選手、福元悠真選手、中山誠吾選手といった大学生の比較的知名度の高い選手の名前が呼ばれる中、広島は大阪ガスの末包昇大を指名した。こちらも東洋大卒業3年目の選手で、188cm110kgの大型外野手、大阪ガスでは4番を打ち、日本選手権ではJR四国戦で3安打を打つなど柔らかいバッティングをしていた。

しかし、個人的には無評価にしていた。成績を見ると、他の大会でも今年はコンスタントにヒットを打っており、ドラフト直前に行われた都市対抗2次近畿地区予選ではホームランも放っている。プロでどのようなプレーをするのか注目したい。

オリックス6位・横山楓投手と7位・小木田敦也投手 アクセス上昇度:110%

オリックスは6位でセガサミーの横山楓投手を指名した。日本選手権で素晴らしい投球をしており、社会人の右投手では廣畑選手についでNO.2と見ていたが、なかなか呼ばれず6位となった。

また折返しの7位で小木田敦也投手を指名。高校から社会人のTDKに進み、3年目の指名解禁となってから3度目の正直で指名を受けた。角館高校で3年夏に勢いある球を投げたものの、急激に成長した事もあり、評価も挙がりきらない感じで地元・TDKに進む。TDKでも球速は153キロまで伸び、良い投球を見せていたのだが、なかなか全国大会に出場できず、アピールの場がなかった。

昨年も都市対抗予選などで素晴らしい投球をしていたが指名されず、あの投球でダメだったらという印象を持った。しかし、ようやく指名を得ることができた。

東北楽天6位・吉川雄大投手 アクセス上昇度:110%

東北楽天は支配下ドラフト最後の6位指名でもサプライズとなった。JFE西日本の吉川雄大選手と呼ばれて、一瞬、誰だっけとなってから、広陵のエースだった投手だ、となった人も少なくないだろう。広陵高校で小さなエースとして活躍し、東海大ではリリーフとして投げていた。今年の日本選手権でJFE西日本は3人の投手が投げているが吉川投手は登板はなく、この秋の都市対抗中国地区2次予選でも登板していない。

169cmの右腕投手で、東北楽天のスカウトのコメントは「コントロールの良さと、打者に向かっていく気持ちの強さがある投手。」となっている。どのように使われるようになるのか、高梨雄平投手のようにプロのリリーバーで活躍できるのか注目したい。

北海道日本ハム9位・上川畑大悟選手 アクセス上昇度:115%

そして支配下ドラフト最後の指名選手もサプライズとなった。

日本ハムは7位で大阪桐蔭の松浦慶斗投手、8位で京都産業大の北山亘基投手と、評価が高かったものの、他球団が指名をせずに残っていたような選手を次々と指名する。そうして迎えた9位での指名が上川畑大悟選手だった。

社会人では有名な選手で、ショートの守備では右に出るものがいないくらい、守備職人として注目されている。一昔前のドラフト会議なら、守備職人も指名されたが、今は守備だけではなかなか指名されるのが難しくなっている。昨年も、プロで一流の守備を見せており、NTT東日本の臨時コーチをしていた井端氏が「この選手が指名されなきゃおかしい」と話すほどだったが、指名漏れとなり1週間ほど落ち込んだという。

しかし、今年はつなぎの打撃に徹し、泥臭い内野安打などで粘りの打撃を見せた。その努力が実り、大学卒3年目での指名となった。

サプライズ指名とは

サプライズとは書いているものの、選手もプロ入りに向けて必死にプレーし、スカウトもそのプレーを熱心に追い続けて指名をしている。

もちろんプロ球団も、少ない保有人数の中で、現役で頑張ってきた選手を戦力外にしながら選手を選んでいくわけで、また非常に大きな契約金も必要となる。こちらも必死だ。

本当はサプライズなど無い。

しかし、ドラフトファンとしては、一応熱心に選手を追いかけて、その選手が指名されたりされなかったりがサプライズとなる。今年は社会人の選手で、大学卒3年目など長くやってきた選手が比較的多く指名され、プロ入りの夢が叶う選手の姿を見ていると、非常に嬉しいサプライズの多いドラフト会議だったと感じた。

これからプロの舞台でプレーする。そこでサプライズ指名と言われた選手が球界を代表する選手となって欲しい。

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