【2021年ドラフト総決算5】高校生ドラフト候補の評価の変遷〜1年生編

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2021年のドラフト会議では、高校生は市和歌山・小園健太投手、天理・達孝太投手、明桜・風間球打投手、昌平・吉野創士外野手、市和歌山・松川虎生捕手が最初の入札で指名され、外れ1位の入札で森木大智投手が指名され、高校TOP6となりました。

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番外編:中学生編

毎年、高校に入学してすぐに活躍をする「スーパー1年生」という存在がいる。しかし今年は、その前の中学時から非常に話題となった選手がいるので、いきなり番外編からスタートする。

その選手は森木大智、なんと高校入学の1年前にこんな記事を載せた。

高知中が優勝、森木大智投手が146キロ記録

2018年の3月に行われた全日本少年軟式野球大会準決勝、高知中の森木大智が146キロを記録、チームは見事に全国制覇を果たした。その森木投手は2018年8月の四国中学総体軟式の部で中学生史上初の150キロを記録した

高知中・森木大智が150キロ、高知高に進学

この怪物は夏には系列の高知高に進学することを決め、高知中で指導していた濱口監督が一足早く2018年の秋に高知高校の監督に就任し、森木投手を受け入れる体制づくりを早くも進めていた。

そしてこの森木のライバルとして認められた2人の左腕がいる。一人は北の、旭川大雪ボーイズの松浦慶斗、小学校6年で北海道日本ハムファイターズジュニアに選ばれると、中1でカル・リプケン12才以下世界大会で活躍した。中学3年時には184cmから138キロの速球を投げ、多くの高校から誘いを受けたというが、「日本一のチームで自分を試したい」と、大阪桐蔭に進学を決めた。

もうひとりは秀光中の笹倉世凪、中学3年時に147キロを記録し、3年夏の全国大会で準優勝、捕手の伊藤樹とともに注目された。共に系列の仙台育英への進学を決め、こちらも、中学の監督だった須江監督が、佐々木監督の退任のあとに仙台育英の監督に就任した。笹倉投手は「158キロを出して、チーム全員に愛される選手になりたい」と話した。

期待と目標大きく、スーパー1年生が目標を語る

もうひとり、注目された選手がいる。

清宮福太郎選手は、兄の清宮幸太郎選手と同じく、東京北砂リトルから調布シニアでプレーし、リトル時代には70本以上のホームランを放っていた。兄が高校野球で通算111本を放ち、2017年のドラフト1位で指名されたことからも、弟の名前は早くも取り上げられ、そして兄と同じ早稲田実業に進むことが紹介された。

日本ハム、早実入学予定の清宮福太郎選手に早くも注目、2021年ドラフト候補に 

そして複雑な動きもあった。高知中のライバルだった明徳義塾中には当時、関戸康介田村俊介という二人が注目されていた。

関戸は佐世保市出身で、小学校6年で福岡ソフトバンクホークスジュニアに選ばれ、129キロを記録してプロ関係者を驚かせた。中学3年時には146キロを記録し、テレビの企画にも出演するなど注目された存在だった。また、田村も左から130キロを超す球を投げ、打撃でも非常に注目されていた。

明徳義塾高の馬淵監督も、二人が入学するのを待っていた。しかし、関戸は、さらに成長するには環境を変える必要があると大阪桐蔭に進学し、田村も多くの高校の練習施設を見学し、「日本一の練習環境」と愛工大名電に進学した。

馬渕監督は「わしも引き留めはしたんやけど、よその学校に行きたいというのなら仕方ない。選手を鍛え上げて強くするのではなく、素材の良い選手を集めたところが甲子園で勝つ。高校野球が面白くなくなってきておる。せっかく3年間をここで過ごしたんやから、もう3年間、明徳で過ごして花を咲かせたらどうや、という話はしました。でも、よその方が強いからと言われたら、こちらは何も言いようがない。親御さんの意向もある。隣の芝は青く見えるんやろうね。」と話している。

進路の選択には、高知高校に進む森木の存在もあったのではないかという記事もあるが、真相はそうではないようだ。そして馬淵監督は「強力なライバルがいるからこそ、明徳で勝負したいと考える選手もいれば、よそへ行ったほうが甲子園に出やすいと考える選手もいる。明徳を選んでくれて入ってきてくれた選手を鍛えて強くするのが明徳の野球や。ふたりのことは残念やけど、入学してくる選手にもええのがおる。まあ、楽しみにしとってや」と話し、川之江ボーイズから入学してきた代木大和を中心に、高知高の森木と戦う姿勢を見せた。

敗れてなお存在感 明徳の馬淵史郎監督「時代遅れ」評価への反骨(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース
 夏の甲子園で、史上初めてベスト4を近畿勢が独占した今大会。雨天順延が続いても自校の施設で調整できる“地の利”などの要因が指摘されたが、そうしたなかでその牙城を崩すところまであと一歩だったのが、準々

 

高校1年春

高知高に進んだ森木大智は、入学直後の4月の関西高との練習試合で145キロを記録、早くも東京ヤクルトのスカウトが視察に訪れる。4回4奪三振も3失点という内容に反省をしたが、ヤクルトの岡林スカウトは「1年生でこれだけ投げられたら十分です。まだまだ先がある選手。そっとしておきましょう」と、高知の怪物を見守る事を決めた。

そして春の四国大会に1年生ながらベンチ入りし、高知商戦の8回に森木の名が告げられると、スタンドから一気に歓声が上がった。怪物はいきなり145キロの速球を見せると9回に味方のエラーで1点を失ったが、「怖がらず堂々と投げられた。」と話した。この試合には6球団のスカウトが訪れ、阪神の山本スカウトは「剛球のイメージだけでなく、変化球もキッチリと投げられている。腕が振れているし、変化球も多彩。大きく育ってほしい」と話した。また巨人の武田チーフスカウトも「1年生でこれだけ投げられたら申し分ない。バランスがいい。3年生になったら末恐ろしい。」と話した。

阪神の山本スカウトは、チームの関係者が「阪神のスカウトはいつも見に来ています」と話すほど、森木選手への密着マークを3年間続けることになる。

高知高1年・森木大智投手が練習試合で145キロ、4回3失点も四国大会メンバー入り

高知高・森木大智投手が公式戦デビューで145キロ、6球団視察し巨人・阪神が評価

明徳義塾の馬渕監督も意地を見せる。この四国大会1回戦の徳島北戦で、1年生の代木大和をデビューさせた。代木は132キロの速球と打者一人を三振に斬り、「主力になるのは間違いない。野球で飯が食える。3年になったら、ドラフト上位で指名される。市川が入ってきたときよりも上」と話し、「馬淵監督に教わりたい。名門の厳しい環境で成長したい」と入学してきた代木をプロ野球選手にすることを心の中で誓った。

明徳義塾・馬淵監督、1年生の代木大和投手を絶賛、森木投手などライバルに

 

また、各地でスーパー1年生がデビューする。中学1年で野球を始め、郡山ボーイズで30本以上のホームランを放った盛岡大付の松本龍哉は、春の岩手大会で中軸を打ち、東北大会の日大東北戦では6番サードで出場すると、強烈なライトオーバーの3ベースヒットを放った。松本は、大船渡高校の3年だった佐々木朗希との対戦を希望する大物ぶりを見せたが、夏は残念ながら大船渡と対戦する前に敗れ、プロの舞台に進むことが対戦の条件となった。

智弁学園にも侍ジャパンU15代表でプレーした184cm右腕の小畠一心が春季奈良大会の高田商戦で7回3安打無失点、140キロを超す球で抑え込むと、5番レフトで出場した前川右京が公式戦初打席でホームランを放ち、「1年の間に20本、通算67本くらい打ちたいです」と話す。小坂監督も「期待以上。大切に育てていきたいです」と話した。

6月に行われた愛工大名電、星稜、大阪桐蔭との変則Wでは、星稜vs愛工大名電の試合で星稜は3年の奥川恭伸投手が先発、愛工大名電は1年生の田村俊介を先発に抜擢した。奥川が2失点をする中で、田村は137キロの速球で7回を投げて4安打5奪三振無失点、全国でも屈指の星稜打線を抑え込み、周囲をあっと言わせた。この投球で倉野監督は、夏の大会で田村に背番号1を与えることを約束、「工藤も1年夏は1番じゃなかったと思う」と、工藤公康の名を挙げていた。

早稲田実の清宮福太郎は、兄が1年春からホームランを量産したのとは違い、神宮第2球場のスタンドで声を出していた。春はベンチ入りをしなかったが、夏の西東京大会では背番号19でベンチ入りをした。

 

高校1年夏

夏の大会が始まる。北海高は、宮下朝陽を1年生で4番に起用し注目される。

仙台育英の笹倉世凪は仙台高戦、東北学院榴ケ岡戦で先発し、最速143キロの豪快な直球を投げ込んだ。中学まで捕手だったものの、144キロの速球が注目された伊藤樹も140キロの球を投げ込んだ。

高知の森木大智は、2年のエースとして投げる安岡拳児の後を受けてリリーフで投げ、148キロの速球を投げ込んだ。その日は岩手で大船渡が負け、163キロ右腕の佐々木朗希が高校野球から去った日だった。

佐々木朗希投手が高校野球から去った日に、高知の1年生・森木大智投手が148キロ

四天王が去っていく高校野球に1年生が新風、高知・森木大智投手が148キロ4回無失点、仙台育英・笹倉世凪投手も140キロ台連発

 

夏の甲子園に出場した1年生を記事にまとめている。

夏の甲子園(2018)の見どころ~その6~ 怪物1年生は登場するか

秋田中央の野呂田漸、仙台育英の笹倉世凪伊藤樹木村航大、関東第一の市川祐、東海大相模の石田隼都、中京学院大中京の小田康一郎、高岡商の石黒和弥、敦賀気比の大島正樹、智弁学園の前川右京小畠一心西村王雅。智弁和歌山の徳丸天晴中西聖輝、岡山学芸館の仲村竜、明徳義塾の米崎薫暉などがベンチ入りし、秋田中央の野呂田、仙台育英の木村、中京学院大中京の小田、高岡商の石黒、智弁学園の前川、石見智翠館の関山和が1ケタの背番号を背負う。

1年で甲子園にデビューし、高校でこの世代をリードするのは誰かが注目されたが、甲子園では秋田中央の野呂田、中京学院大中京の小田、智弁学園の前川、西村、小畠、智弁和歌山の徳丸などが存在感を見せていた。

 

1年秋

智弁学園の前川右京は4番となり、秋の近畿大会で高校通算20号、21号を連発する。

秋、新チームとなり、1年生が主力となっていく。奥川が去った星稜には、小学生の時にゴルフで300ヤードを飛ばし、ベストスコア71を記録したという中田達也が、強烈なホームランを放って話題になった。

明治神宮大会では天理vs仙台育英の試合で、天理1年・瀨千皓が豪快なホームランを放つと、仙台育英の1年・吉野蓮が2ランホームランで同点に追いつく。しかし瀨千皓が3点タイムリー三塁打で試合を決めた。メガネを掛けたスラッガーにも、多くの視線が集まった。

星稜1年・中田達也選手がサヨナラ3ラン、小学生時代ゴルフ注目選手でベストスコア71
智弁学園1年・前川右京選手が20号、21号ホームラン
天理vs仙台育英は打撃で天理が制す

順調に高校1年目を過ごし、センバツ出場を決めた選手もいたが、その冬に中国で新しいウイルスが動き出し、翌年の高校野球に黒い雲が被さろうとしていた。

(つづく)

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