各球団はドラフト指名選手をどのように決めているのか、広島カープは松田オーナーが考案した12球団の年表とポジション別のドラフト候補表を作成し、ドラフト会議に臨んでいる。
元編成部長・川端氏が明らかに
元広島カープの編成グループ長兼編成部長だった川端順氏が、カープ一筋34年 常勝軍団のつくり方|川端順|日刊ゲンダイDIGITALの中で、前田健太投手や菊池涼介選手、田中広輔選手など、過去のドラフトに関するエピソードなどを掲載している。
その中で、広島はドラフト指名選手を決めるのに、松田オーナーが考案したチーム年表と、ポジション別に1位からランク付けをしたドラフト候補リストを元にスカウト会議やドラフト会議を行っているという。
チーム年表は、12球団の選手をポジション別などに分けたもので、広島東洋カープのチーム構成・世代表のようなものだろう。これを12球団分作り、松田オーナーはこれを元に、「ロッテに行ったあの選手はどうなっとる?ワシはあの選手が好きやったけど、育ってなかったらファーストを取るんやないか?」とスカウトたちに質問をしてくるという。それに対してスカウトが、「育ってきています。近いうちに出てきますから、ファーストは取らないと思います」と答える。そして松田オーナーは、ポジション別のドラフト候補リストから、「分かった。それならこの選手は3位でいこうか」と決まっていく。
また川端氏は、投手についてはアーム式の投手や反動を使って投げる投手は避け、投球に間を持っている投手を重視していたという。またマウンドでの態度を細かく見ている他、母親の体格、スポーツ歴、性格などを調べるという。男の子の場合は母親に似てくるところがあるようだ。
基本的にスカウトは、ドラフト候補選手のランク付けを行いそれを編成部門がチームの選手構成などを見てドラフト指名選手を決めていく。その中で、チーム世代表、ポジション別ドラフト候補リストはポピュラーなものだが、平成の半ばまでチーム世代表を作っていなかった球団もあった。
現在はスカウトがチェックした選手をタブレットから入力し、その日のうちに共有できるシステムを作っていたり、北海道日本ハムなどのように、アマチュア野球選手についても、しっかりと査定できるシステムを構築している所もある。
折に触れて、各球団がどのようにドラフト指名選手を決めているのかについて書いてみたいと思います。
広島東洋カープのチーム構成・世代表
2019年のドラフト候補
ドラフト前のカープ・松田元オーナーとのやりとりは、いつも緊張する。
「ソフトバンクはどこが足りないんや? いいチームは足りないところから取っていくから注意しなきゃいけない」(オーナー)
「この選手を取ってくると思います・・・
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