2023年にドラフト1位で指名された阪神の下村海翔投手が、昨年4月に受けたトミー・ジョン手術から約1年が経ち、キャッチャーを座らせての本格投球を開始した。
才木投手などに相談
下村海翔投手は青山学院大で150キロを超すストレートに、変幻自在に変化球を操り、2023年のドラフト会議では阪神が単独1位指名をした。その後、新人合同自主トレや、2軍スタートながらキャンプにも参加していたものの、右肘に違和感があり、昨年4月にトミー・ジョン手術を受けた。
手術は約1年間のリハビリを必要とし、下村投手も「この決断が今後いいものだと言えるように」と昨年1年間はリハビリを続け、投げられない分をランニングや下半身のウエートトレーニングで体を作ってきた。
昨年7月にキャッチボールを開始すると、12月に捕手を立たせてのブルペンでの投球を開始、そしてこの日、「自分でいけそうだったので、座らせますと。」と捕手を座らせて10球を投げた。「正直、腕を振ることに対する怖さはある。怖い中で振れる全力みたいな感じ」と不安もあったというが、「スピードは出ていました。いいんじゃないかと思います。」と手応えを感じたという。
下村投手は「年内に投げたいので、焦らずですけど頑張りたい」と話す。阪神ではエースの才木投手も2020年にトミー・ジョン手術を受けたが、現在は150キロを超すストレートを投げ、球界を代表する投手となっている。下村投手は「相談を冴えてもらって、声もよくかけてもらっている」と話す。
これからペースを挙げ、順調に行けば夏前くらいにはファームで結果を出し、8月くらいに1軍初登板となるかもしれない。
2023年のドラフト会議では、東都リーグ出身の投手7人がドラフト1位で指名され、埼玉西武に指名された武内夏暉投手が10勝6敗の成績で新人王を獲得したものの、下村投手、中日の草加勝投手が昨年春に、東京ヤクルトの西舘昂汰投手が秋にトミー・ジョン手術を受けた。
今年は武内投手が左肘のコンディション不良により出遅れている状況だが、下村投手、草加投手も戦える状態になってきそうで、他にも巨人の西舘勇陽投手、日本ハムの細野晴希投手、常広羽也斗投手も加わって再び2023年の東都リーグのようなエース同士の投げ合いということになったら面白い。



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