侍ジャパンU18代表はW杯でスーパーラウンドの初戦を戦い、オーストラリアに延長11回タイブレークの末、サヨナラ勝利を収めた。田浦文丸投手の好投と安田尚憲選手の打撃が光った。
タイブレークで勝利
この日のオーストラリア戦は、序盤に相手の遊撃手の悪送球でチャンスを作って加点するなど、ある程度点差が付くかもしれないという試合展開だった。しかし、打線では4番・清宮幸太郎選手と6番・中村奨成選手がノーヒット、清宮選手はチャンスの場面で打席が回るも、期待に応えることができず、9回まで序盤に奪った3点に抑えられた。
先発投手は磯村峻平投手、やや制球が荒れている所があり、3回は三者三振を奪うも4回は4連打で2失点、6回にも1失点し同点に追いつかれた。しかし、7回から登板した清水達也投手が9回まで1安打に抑え、3-3のまま延長戦にもつれ込んだ。
延長戦はタイブレーク、ノーアウト1,2塁から始まる。表のオーストラリアの攻撃は犠打で1アウト2,3塁としたものの、清水達也投手が四球の後、併殺を奪い無失点に切り抜ける。しかしその裏、侍ジャパンも7番・古賀悠斗選手からの打順だったが、3者凡退で無得点に終わった。
延長11回は今大会の切り札、田浦文丸投手がマウンドに上がると、犠打で1アウト2,3塁とされてから四球で1アウト満塁とし、ここでから見逃し三振2つを奪う快投を見せた。キャッチャーのミットに寸分狂わぬコントロールでズバリと決めた。
そしてその裏、侍ジャパンは1番・藤原恭大選手からの打順で、さっそくバントヒットを成功させると、2番・小園海斗選手は倒れたものの、3番の安田尚憲選手がセンターに弾き返し、サヨナラヒットとなった。
この日の成績
1右 藤原恭大 6-3 0打点
2遊 小園海斗 6-3 0打点
3三 安田尚憲 6-3 2打点
4一 清宮幸太郎 3-0 0打点 2四球
5左 櫻井周斗 5-1 1打点
走左伊藤康祐 0-0 0打点
6指 中村奨成 4-0 0打点
打指井上大成 1-0 0打点
7捕 古賀悠斗 4-1 0打点 1四球
8中 丸山和郁 4-1 0打点
9二 西巻賢二 3-0 0打点 1四球
磯村峻平 6回 8安打 8奪三振 2四球 3失点
清水達也 4回 1安打 3奪三振 1四球 0失点
田浦文丸 1回 0安打 2奪三振 1四球 0失点
安田選手が好調
侍ジャパンは1番・藤原選手と2番・小園選手の2年生コンビの好調が続いているが、3番の安田選手も好調組に入ってきた。この日は4回にチャンスの場面で甘めの球を鋭くはじき返してライト戦へのタイムリー2ベースヒット、そしてサヨナラ打の当たりはセンター前に弾き返した。
清宮選手に比べると、バッティングの硬さが指摘されてきた安田選手だが、まだ硬さがあるものの、どの方向にも打球が飛んでいく。6回のレフトフライは逆方向にフェンスまであと少しというあたりで、成長していると感じられた。
あとは清宮選手、中村選手が悪い打撃になっている。ボールに当てていくような所も見られ、かなり悩んでいる感じ。思い切り振ることを心がけ、何とか復調のきっかけをつかんでほしい。
スーパーラウンドは残り2戦、そして決勝(順位決定戦)に続く。多くてもあと残り3試合。
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