西純矢投手が木製バットで2発、巨人スカウト「スイングスピードが速い」

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西純矢投手がこの日、7番DHで出場すると、U18代表史上初の1試合2本塁打を放った。

2本塁打

この日のDHでの起用に永田監督は、宮城大弥投手、浅田将汰投手も含めて迷ったというが、「西は大きいのがある。目が輝いていた」と話し、起用を決めたという。ただし、浅田投手がこの日の先発、そして宮城投手は翌日のアメリカ戦の先発が濃厚という事もあったと思うが。

しかし、その西選手が大当たりを見せる。4回2アウト1,3塁の場面で打席に入った西選手は、やや甘目で外角寄りのストレートを木製バットで鋭くスイングすると、芯で捉えられた打球はレフトのフェンスを越えた。次の打席もレフトへのヒットを打つと、6回2アウト1塁で入った打席でも、高めのストレートを再びレフトスタンドへ運んだ。

西選手はホームランを打つ前の、3回の第2打席でもレフトフェンスぎりぎりの当たりを見せているが、この打球はやや芯から外れていた。金属バットならばフェンス越えだったかもしれないが、木製バットだと力で持っていこうとしても難しかった。しかし、次の打席では見事の芯で捉え、木製バットでもサク越えができることを、他のナインにも証明してみせた。

清宮選手、安田選手、勝俣選手など、その学年トップの歴代のスラッガーがU18W杯で戦っているが、侍ジャパンで1試合2本塁打は史上初、1大会2本塁打も2017年に清宮選手に続くものとなった。チームの野手陣からは「やりすぎやろ!」と声がかけられるほどの大活躍だった。

このホームランには巨人の長谷川スカウト部長も「パンチ力がある。スイングスピードが速い」と話し絶賛した。本業は154キロの速球を投げる右腕だが、体のパワーに加え、高い野球センスを見せた。

国際舞台の強さも

西選手は国際部隊でも強さを見せた。それは試合で活躍したという事だけではない。2本目のホームランを打った相手の南アフリカ・ムポフ投手とは、大会のオープニングセレモニーの入場を待つ間に会話をし、英語で必死にテレビゲームの話をして仲良くなった。ムポフ投手からは腕に巻くバンドをもらったという。

また宿舎では、侍ジャパンの選手は食事が合わずに、西投手も「ピザとポテトしか食べていない」と話した。しかし多くの選手が体重を減らす中で、西投手は体重をキープし「調子がいい。」と話している。

甲子園で雄たけびをあげる投球で気の強さを見せたが、環境が変わっても対応できる精神的な強さも見せた。この点はプロ野球に進むという事を考えてもプラスになるポイントとなる。

西投手は2日の台湾戦での先発が有力、「投手がメインなので早く投げたい」と話した。

侍ジャパンU18日本代表メンバー(2019)一覧

最速154キロ右腕としてドラフト1位候補に挙がるが、創志学園では4番を務め、高校通算25本塁打を誇る。「(普段は)打撃練習しかしていない」ほどの打撃好きだ。視察した巨人の長谷川スカウト部長は「パンチ力がある。スイングスピードが速い」と、打撃センスを評価した。

少し複雑な心境もあった。2本目を放った投手ムポフとは前日のオープニングセレモニーで意気投合。友情の証として、腕に巻くバンドを譲り受けていた。何も身に着けていなかったため物を交換できず、そればかりか翌日に一発をお返しすることに…。新しくできた友人の内角高め直球を捉えた高校通算25号に「やっちゃいましたね」。それでも「一生懸命、お互いの力を出して、国際交流したい」と胸を張った。 

宿舎で同部屋の奥川とは午前0時まで語り合う仲だ。社交性が高く物おじしない性格で、前日の開会式では南アフリカの選手と交流。「これ、いいね」と目に留めた黒のシリコンバンドを贈られた。“友情の証し”の送り主は2本塁打目を放った相手投手、ムポフ。試合後はハグで健闘をたたえ合った。

投手で「高校四天王」の評価を得ているが、打者でも実は全国トップ級。当初は木製バットに苦しんだ。26日の大学日本代表戦のあと、コーチらと対応を見直した。呼び込んで打つ意識に変え、韓国入り後に実践。状態が上向いた。

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