高校野球の練習試合が解禁され、京都外大西と対戦した大阪桐蔭は、150キロ左腕・松浦慶斗投手、154キロ右腕・関戸康介投手が登板した。
松浦投手4回8K
先発した松浦慶斗投手は、「初回から飛ばすつもりでした」と序盤から三振を奪うピッチングを見せる。3回には連打を許し得点圏にランナーを背負ったものの「真っすぐと変化球をうまく織り交ぜられた」と空振り三振とセカンドゴロでピンチを押さえた。
すると4回には三者連続三振を奪い、4回を投げて3安打8奪三振無失点に抑えた。最速は141キロ止まりだったが多くの三振を奪い、「自分の課題だった真っすぐで空振りが取れた。変化球も、かわすというよりは攻めていって三振が取れた」と話した。
この日は5球団のスカウトが視察し、巨人は2人態勢で視察、松浦投手に対して評価をしている。
○千葉ロッテ・三家スカウト:「大崩れしないタイプ。テンポよくストライクゾーンの中で勝負できている。ポテンシャルが高い。持っているものは素晴らしい。」
○巨人・渡辺スカウト:「コントロールが良く、空振りも取れていた。真っすぐの投げっぷりもいい。左でこれだけ大きい。素材がいい。」
○阪神・渡辺スカウト:「左投手で器用に投げていた。考えながらやっている印象です。今日の試合に合わせて投げられていて十分です。真っすぐは、まだまだ上がってくると思う」
○東京ヤクルト・阿部スカウト:「スケールの大きな投手になる可能性を秘めている。今後の成長次第では上位もあるのでは。」
関戸投手は150キロ記録、5回9K
5回からは154キロ右腕の関戸康介投手が登板すると、先頭打者にセンター前ヒットを許し2アウト3塁のピンチとなったが、ストレートで押し切って空振り三振を奪って抑えた。その後、8回に150キロを記録したストレートの制球が定まらず、ワンバウンドや高めに抜ける球もあったため、スライダー、カーブ主体に投げた。
5回1安打9奪三振無失点、「緊張とかもあって、自分の投球をできず、今後の反省です。自分は真っすぐで、どんどん押していきたい。抜けたり引っ掛けたり。どうしても真っすぐの調子が悪くて、変化球中心の投球になってしまった」と反省したものの、「調子が悪い中でも150キロが出たというのは、この冬の成果が出ているんじゃないかと思います」と話した。
○巨人・渡辺スカウト:「もっとコントロールが良くないイメージだった。速球のアベレージも出ている。キレもある。投げ方のバランスもいい。則本のようになってくれたら」
○阪神・渡辺スカウト:「あれだけ投げられれば十分です。」
○東京ヤクルト・阿部スカウト:「ともに上位になるのでは」
○千葉ロッテ・三家スカウト:「ポテンシャルが高い。持っているものは素晴らしい。」
それぞれのタイプ
松浦投手は185cmの左腕投手で最速は150キロを記録するが、タイプ的には140キロ前半から中盤のストレートに、低めに集めるようなピッチングをする。関戸投手は178cmの右腕だが、やや暴れる154キロの球を投げる。実戦型の松浦、素材型の関戸、昨年感じた印象と今年初の練習試合のピッチングは変わらないように見える。
しかし、関戸投手は力任せに投げるようなフォームではなく、バランスも良い。まだ安定した投球というのを見られていないが、フォームがハマってくれば一気に勝てる投手になりそうな感じがする。
松浦投手もこれから球速も上がってくると見られ、今年の世代の上位を走る2枚看板がスタートを切った。
▽ヤクルト・阿部スカウト スケールの大きい投手になる可能性を秘めている。これからの成長次第で(関戸とともに)どちらもこの秋の上位になるのでは。
▽ロッテ・三家スカウト 大崩れしないタイプ。テンポよく、ストライクゾーンの中で勝負できている印象。2人(松浦、関戸)ともポテンシャルが高い、素晴らしいものを持っていると思います。
▽巨人渡辺スカウト コントロールが良く、空振りも取れていた。真っすぐの投げっぷりもいい。左でこれだけ大きい。素材がいい。
▽阪神渡辺スカウト 左投手で器用に投げていた。考えながらやっている印象です。今日の試合に合わせて投げられていて十分です。
視察した巨人渡辺政仁スカウトは「もっとコントロールが良くないイメージだった。速球のアベレージも出ている。キレもある。投げ方のバランスもいい」と評した。
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