センバツに出場する市和歌山が享栄と練習試合を行い、市和歌山の152キロ右腕・小園健太投手と、享栄の148キロ右腕・竹山日向投手が投げ合った。小園投手は150キロを記録し、中日、阪神、東北楽天など4球団のスカウトにアピールをした。
7回7安打7奪三振5失点
享栄戦で登板した小園健太投手は、序盤は昨秋のようにツーシームとカットボールを使い6回まで2失点に抑える。この日は「ピンチになってからギアを残しておきたい」と、あえて「7割いかないくらいで投げていた」と話した。
そして7回、1アウトから連続四死球と味方の守備のミスが絡み、3連打を許して3点を失う。それでもこの回、111球目に150キロを記録した。「7回に3点を取られたんですけど、他のイニングは要所を締められた。100球を超えてから150キロが出たのは収穫だった。」と話した。
結局、7回124球を投げて7安打7奪三振5失点、それでも相手の3番の強打者・彦坂選手からは3打席連続で三振を奪い、「打線の主軸、一番いい打者を抑えれば、こっちのリズムになって、相手にダメージを与えられる」と抑え込んだ。「5点取られたけど、公式戦だと、もっと慎重になると思いますし、失点に関しては深く考えていない。真っすぐ自体、浮く場面が少なかった。力感がなく140キロ後半や150キロが出ていた。直球の質が上がってきたのですごく収穫があった。」と話し、収穫の投球となった。
この日は4球団6人のスカウトが視察し、評価をしている。
○阪神・渡辺スカウト:「いろんな球種を投げられるし、状況に応じた投球ができている。最後は疲れの中でも三振を取れるし、ツーシームやチェンジアップでゴロを取れる。全体にいいピッチャーです」
○中日・山本スカウト:「低めにちゃんと投げられる。後半でも145以上出てスタミナもある。いい球を投げてコントロールも悪くないし、フォームも悪くない。甲子園でピシャリというのを期待しています」
○東北楽天・愛敬スカウト:「変化球が多めで低めにコントロールできる。楽しみです。器用ですよね。試合を重ねれば、もっとよくなる」
これで練習試合が解禁されてから3試合目の登板となり、あと1試合を投げてセンバツ4日目の県岐阜商戦に臨む。本番ではピシャリと抑える投球を見たい。

▽阪神渡辺スカウト いろんな球種を投げられる。最後は疲れの中でも三振を取れるし、ツーシームやチェンジアップでゴロを取れる。
▽中日山本スカウト 低めにちゃんと投げられる。後半でも145以上出てスタミナもある。いい球を投げてコントロールも悪くないし、フォームも悪くない。
▽楽天愛敬スカウト 変化球が多めで低めにコントロールできる。楽しみです。器用ですよね。試合を重ねれば、もっとよくなる。
序盤はあえてツーシーム、カットボールなど持ち球をまんべんなく使い6回まで2失点。「7割いかないくらい(の力感)で投げていた」というが、7回1死から連続四死球と味方の拙守を含んだ3連打で3点を失った。7回7安打5失点だったが、視察した中日など4球団スカウトの高い評価は変わらない。阪神の渡辺亮スカウトも「いろんな球種が投げられるし、状況に応じた投球ができている」と話した。
常時145キロ以上の速球に加え、スライダー、カット、ツーシーム、チェンジアップなど変化球も多彩。早くもドラフト1位候補と評価は高く、この試合も4球団6人が視察。阪神・渡辺スカウトは「いろんな球種を投げれられるし三振も取れる。全体にいいピッチャーですね」、中日・山本スカウトも「スタミナがあるしボール自体悪くない。甲子園でピシャリというのを期待しています」と称賛した。大会4日目の初戦・県岐阜商戦へ注目度は高まるばかりだ。

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