夏の高校野球千葉大会は準決勝が行われ、専大松戸が八千代松陰に7-2で勝利、エースでプロ注目の144キロサイドハンド・深沢鳳介投手が完投勝利した。この試合には6球団のスカウトが視察をしている。
13奪三振
深沢鳳介投手はこの日、6者連続奪三振など9回で13三振を奪った。それでも力に頼った投球ではなく、冷静に相手を見ての投球だった。
9回には2アウトながら1,3塁のピンチを背負うが、相手打者の変化球狙いを察知し、インコースに140キロのストレートを投げ、ショートゴロに打ち取った。勝利後も冷静にロジンバックを拾い、列に並んだ。「昨年も決勝の舞台を経験している。自分たちも行きたいなという思いがあったので、素直に嬉しいです」と話した。
深沢投手は5回戦の東海大市原望洋戦でも、9回5安打9奪三振で完封しているが、その時は試合終了と同時に足がつり、支えられての整列となった。しかしこの日はギアを使い分け、139球を投げても淡々と投げきった。9回6安打13奪三振2失点、ミスター完投と呼ばれるエースの投球だった。
6球団視察
この日は6球団が視察をした。
横浜DeNA・進藤編成部長:「センバツの時より良くなった。ストレートをしっかり投げられるのが一番。変化球もいい。これから勝ち上がっていくにつれ、評価は上がるだろう」
安定した投球を見せ、昨年、そして春からも更に成長を見せるサイドハンドに、プロのスカウトの評価も高まっている。
千葉大会は今日、決勝戦となる。木更津総合と専大松戸が対戦する。

DeNA・進藤達哉編成部長 センバツの時より良くなった。しっかり直球が投げ込めている。これから勝ち上がっていくにつれ、評価は上がるだろう。
スライダーとカットボールで両サイドを使った投球が持ち味。「テンポよくストライクが取れ、バッターの振りとかを見ながら投げられました」。視察したDeNAの進藤編成部長は「ストレートをしっかり投げられるのが一番。変化球もいい」と評価。決勝の相手の木更津総合には、昨夏の独自大会で負けた。雪辱の舞台が整った。
最後まで深沢は冷静だった。「点差もあったので、監督に『どんどん勝負していけ』と。焦りはなかった」。最後は遊ゴロに打ち取ると、表情を変えず整列に加わった。
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