今年の夏の甲子園で、初戦からリリーフとして持ち前の度胸と140キロ後半の速球を投げ、注目されている日大山形の滝口琉偉投手が150キロの大台に乗せた。
制球安定せず
この日の石見智翠館戦で滝口琉偉投手は、1−1の6回1アウト1,2塁の場面で今大会3度目のリリーフ登板をした。しかし、2アウトとしたもののタイムリーヒットを浴びて勝ち越しを許すと、7回に味方が3点を奪って逆転したものの、その裏に3連続四球から2失点し、9回先頭に四球を与えた所で降板した。2回1/3を投げて4安打3奪三振5四死球で2失点だった。
ロングリリーフもこなしていた滝口投手だったが、「試合の後半にいく準備はしていたのですが、ボールが先行して視野が狭くなって。本当に自分が情けないというか、そういう気持ちです」と反省の言葉が出た。
それでも7回のピンチで最速を更新する150キロを記録し、甲子園で持ち前のストレートと、ピンチで三者三振を奪った1回戦の投球で度胸をアピールできた。1年生の冬に投手に転向したものの、昨年は右肘の手術を受け、今年春に復帰をした。登板機会がまだまだ少なく、これだけの疲労が残る中でフォームを維持するのに苦労し、制球を乱す課題をみせたが、これから経験を積んでゆけば、プロの舞台でも大きな所で投げられる投手になるだろう。
進路については「プロを目指してやってきたが、今はあまり分からない」と話し、敗戦後ではっきりを進路を明言しなかった。それでもこれまでプロ入りを目指してきており、プロ志望届を提出する事になりそうだ。
プロのスカウトの評価コメントも多くなく、どのくらいの評価をしているか予測するのは難しいが、現時点では育成ドラフトでの指名ということになりそう。ただし、持ち前の度胸は、プロで成長する過程でも、舞台に立って投げる場面でも、大きな武器となる。


「試合の後半にいく準備はしていたのですが、ボールが先行して視野が狭くなって…。本当に自分が情けないというか、そういう気持ちです」と滝口。2回戦でマークした148キロの自己最速をさらに更新し、目標とする150キロを出したが「試合に負けたので、そこはあんまり分からないです」と言葉少なだった。
1、2回戦で好救援を見せた右腕。今後の進路は「プロを目指してきたけど、今は分からない」と話し、後輩へ日本一の夢を託して甲子園を後にした。

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