センバツ2日目は2年生の怪物候補が飛躍した。横浜高の織田翔希投手が152キロを記録する中で、対戦した市和歌山の丹羽涼介投手も147キロを記録したが、沖縄尚学の150キロ左腕・末吉良丞投手は157球を投げて完投勝利を挙げた。
速いだけじゃない
末吉良丞投手は175cm89kgのガッシリとした体格がある左腕投手で、昨年は1年生で夏に147キロを記録して注目されると、秋までに早くも150キロに到達していた。
この日は前の試合で横浜高の織田翔希投手が152キロを記録し、対戦した市和歌山の2年生・丹羽涼介投手も147キロを記録するなど同学年の投手のパフォーマンスを見てから試合に臨んだが、球速勝負ではなく完投勝利で勝負した。
憧れという宮城大弥投手のように、大きく曲がるスライダーを駆使し、球速は140キロ前後に抑えて投げ、強打の青森山田打線を6回まで1安打無失点に抑える。やや疲れの見えた7回に先頭打者の四球から3安打を許して3失点し、8回も先頭打者にヒットを許したがこの日最速の145キロを記録すると、プロ注目の4番・蝦名翔人選手に144キロのストレートでサードゴロの併殺に斬って取った。「ストレートで詰まらせてゲッツー。一番いい形に持っていけました」と話した。
9回は3人で抑え、157球を投げて9回5安打6奪三振、6四死球で3失点をしたが完投で勝利に導いた。
次は横浜高校と対戦する。投げ合う事になるかもしれない同学年の怪物・織田投手について末吉投手は、「彼は世代ナンバーワンといえる投手。自分より格段に上だし、目標にするものがあります」と話す。しかし「持ち味は同じ速い球でも、彼は緩急を使う。自分は直球と同じスピードで動く球で勝負したい。負けるつもりはないです」と対抗心を燃やした。
佐々木朗希投手の世代に宮城大弥投手がいたように、織田投手や丹羽投手といった同学年のライバルと共に、これからもいろいろな経験を積んで行くことになると思う。高校でドラフト1位でオリックスに入り、5年間ですでに42勝を挙げ、侍ジャパンのトップチームでも活躍をしている宮城大弥投手のようになって行きそうだ。




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