全国高校野球選手権では、沖縄尚学が鳴門(徳島)に3-0で勝利し、2年ぶりのベスト16進出を決めた。この試合で2年生の2枚看板の一人で右腕の新垣有紘投手が先発し、5回無失点と好投すると、6回からは1回戦で14奪三振完封を飾ったエース左腕・末吉良丞投手(2年)がリリーフし、4回を無失点。2年生Wエースによる完封リレーで、沖縄県勢としては夏史上初となる2試合連続の完封勝利という快挙を成し遂げた。
「末吉より伸びしろはある」2年生右腕・新垣有絃が5回8Kデビュー
「俺もいる」。初戦で圧巻の投球を見せた同級生の末吉投手に負けじと、2年生右腕・新垣有紘投手が聖地で躍動した。今夏の甲子園初先発のマウンドで、初回に1死二、三塁のピンチを連続三振で切り抜けると、その後は145キロを記録したストレートと、得意のスライダーのキレが抜群で、カーブなども有効に使い、5回4安打8奪三振無失点と堂々たるピッチングを披露。
「借りを返そうと思った。今は打者と向き合える。強気でいけた」と話す。今春のセンバツでは2回戦・横浜戦で先発し、初回に3ランホームランを浴びて1回3失点で降板した。この日も初回にいきなりピンチを迎えたが、「ここで打たれてしまっては春から成長していないということ。自分で抑えてやろうと思った」と連続三振で春からの成長を見せた。
「春の再現かとひやひやしましたが、1回をゼロで抑えきったのは成長と言える。」沖縄尚学の比嘉公也監督と話すと、「200点です。夏は末吉の一枚では厳しいので新垣有に期待してきた。球速も伸びたし球に力が出てきた。末吉より伸びしろはある」と、右腕の成長を認めた。
末吉良丞は13イニング連続無失点「点を取られなければ負けない」
新垣投手も無失点だったが、1-0と僅差の試合だったこともあり、6回からはエースの末吉良丞投手がマウンドに立った。1回戦の金足農業戦での14奪三振完封の勢いそのままに、この日も4イニングを3安打5奪三振無失点と完璧なリリーフ。「点を取られなければ負けないスポーツ。0で抑えられてよかった」と胸を張った。これで今大会、13イニングを投げて3安打19奪三振無失点、四球も1つのみという完ぺきな投球を見せている。
春夏通算30勝に王手をかけた沖縄尚学。センバツで敗れた横浜高校へのリベンジを目標にしているが、3回戦では2022年王者の仙台育英(宮城)と対戦する。大きな壁に2年生2枚看板が立ち向かう。
新垣有絃投手 プロフィール
- 氏名:新垣 有絃(あらがき ゆいと)
- 所属:沖縄尚学高校(2年)
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:2年生右腕。2025年夏の甲子園2回戦で聖地初先発し、5回4安打無失点8奪三振と好投。沖縄県勢初の夏2試合連続完封リレーの一翼を担った。比嘉公也監督から「末吉より伸びしろはある」と絶賛される。
末吉良丞投手 プロフィール
- 氏名:末吉 良丞(すえよし りょうすけ)
- 所属:沖縄尚学高校(2年)
- ポジション:投手
- 投打:左投左打
- 主な特徴や実績:最速150キロを誇る2年生左腕。2025年夏の甲子園では1回戦で14奪三振無四球完封。2回戦でもリリーフで4回無失点と好投し、13イニング連続無失点中。沖縄県勢として夏の甲子園での2桁奪三振&1-0完封は史上初。










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