滋賀県で行われている国民スポーツ大会高校野球硬式の部では、仙台育英が準決勝で敗退し、高校野球の全日程を終えた。プロ志望届を提出済みの高田庵冬内野手(3年)は、高校最後の試合で通算32号となる本塁打を放ち有終の美を飾った。試合後、須江航監督は「大化けしたらメジャーまでいける」と最大級の賛辞で称えた。
高校最後の試合で有終の32号
高校野球最後の打席で、天性の飛距離を見せつけた。2点を追う3回2死、高田庵冬選手は弾丸ライナーで左翼席へ突き刺すソロ本塁打を放った。これが高校通算32本目となる一発。「バックスクリーンに本塁打を打つ意識で入りました。いい意識で打てた一本だったと思います」と話した。
高田選手は滋賀県彦根市出身で、中学では滋賀野洲ボーイズでプレーし、奥村頼人選手(横浜)とチームメイトだった。地元で行われる国スポ大会でアーチをかけ、高校野球の最終戦を自らのバットで締めくくった。
須江監督が絶賛「日本の高校生で飛距離はトップクラス、夢しかない」
183cm90kgの右の大砲である。今夏の甲子園でも打率.417、1本塁打と活躍を見せていた。しかし、打撃の確実性には課題もあり、甲子園でも8番サードで出場をしていた。また50m6.1秒の足もあり大型で身体能力の高さが注目されている。
今大会では6番サードで出場し、初戦の日大三戦で3打数1安打、この日は3打数2安打だった。起用した須江航監督は高田選手のポテンシャルについて熱く語る。「長打力のある選手ですけど、今年の高校生の中では足も限りなく速い方だと思う。打球を飛ばすことに関しては、日本の高校生というか、他国の選手を含めてトップクラスですよ。それで意外とちゃんと守れるので夢しかないです。大化けしたらメジャーまでいける選手って数えるほどいない。今の高校生だったらこの子しかいないと思います。買うか、買わないかはプロの皆さん次第ですね」
ドラフトへ「何でもできる選手として」
プロ志望届けを提出しており、10月23日の運命の日を待つ。「長打力だけでなく、守れたり、足を生かせたり、何でもできる選手として見てもらえたらと思います」と、走攻守三拍子そろっているところをアピールした。無限の可能性を秘めたスラッガーが、どの球団のユニフォームに袖を通すのか、注目が集まる。
高田 庵冬 プロフィール
- 氏名:高田 庵冬
- 所属:仙台育英高校 3年
- 出身:滋賀県
- ポジション:内野手
- 投打:右投
- 身長・体重:183cm90kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。高校通算32本塁打を誇る右のスラッガー。50メートル6.1秒の俊足も兼ね備える。今夏の甲子園では打率.417、1本塁打。


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