東海大の監督に就任した安藤監督が初指導を行い、「長野のように三拍子そろったスターを育てたい」と力強く語った。
常勝軍団
東海大は首都大学リーグで実に優勝回数69回を数え、日体大の22回を大きく上回る常勝軍団である。負ける事は許されず、昨年は春は日体大、秋は桜美林大に優勝をさらわれ、横山監督は途中で退任する事となった。勝つことのプレッシャーに加え、系列の高校からプロもうらやむような選手が毎年入部してくるが、それらの選手をしっかりと育てなければならないプレッシャーもある。
安藤氏は社会人野球Hondaの監督を務め、2009年には長野久義選手を擁して都市対抗で優勝、また侍ジャパン社会人代表監督も務めその任期は2018年まであった。しかし、突然の監督の指名を受け「びっくりすることばかりだった」としながらも常勝軍団の監督に就任した。
全員参加のキャンプ
その安藤監督は準備の大切さをミーティングで、「結果オーライ」ではなく準備を怠らないこと、そして時間を有効に使う事などを話した。また「横一線。しっかり見極めていきたい」と話し、2月27日から沖縄で行うキャンプに、当初は40人のみ参加予定だったが、就活を行う新4年生を除く約100人を連れていく方針を示した。
東海大では今年は内野手の下石涼太選手がプロ注目のドラフト候補、昨年はセカンドを守ったがショートで機敏な動きを見せ、リードオフマンとしても活躍を見せる。「三拍子そろったスターを育てたい」と話す安藤監督、下石投手にどのような評価をして、どこのポジションで出場するのかに注目したい。また、高校時に完全試合を達成した本田建都投手も4年生となる。最終学年の活躍を見せてほしい。
また昨年は桜美林大の佐々木千隼投手や、日体大で今年3年生となる松本航投手などのエースに抑えられた。東海大はエースの丸山泰資投手が調子が良くなく苦しんだ。昨年秋の横浜市長杯で完全試合を達成した青島凌也投手がエース候補となるが、投手陣がやや手薄に見え、入部してくる1年生の小郷賢人投手や中本光紀投手といった素質の高い投手の育成も必要となる。
東海大系列高校の逸材が、大学球界の重鎮である岩井監督のいる、同じく東海大系列の国際武道大に流れる事が多くなった印象も受ける。常勝軍団を作ってきた土台が揺らぐなかで、どんなチームを作っていくのか注目したい。
27日に始まる沖縄・国頭キャンプはA班約40人の参加予定を変更。就活優先の新4年生を除く全員100人超を連れて、競争を激化させる。「横一線。しっかり見極めていきたい」。
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