2018年ドラフト総決算(4)大学生の選手達~起承~

2014年のドラフト会議、プロ志望届を提出していたPL学園の中川圭太、関西の小郷裕哉の名前は呼ばれなかった。

スタート

スタートは2014年、ドラフト会議では高校3年生の同世代が次々と指名されていく。ドラフト会議の目玉は早稲田大の有原航平だったが、本命無きドラフトといわれ不作の年と言われていた。高校生の本命だった田嶋大樹投手がプロ志望をせず、1年前の高2で甲子園で活躍した安楽智大高橋光成小島和哉は3年時は故障なども影響し調子を落としていた。

その中でNO.1スラッガーといわれた智弁学園の岡本和真を巨人が単独指名すると、安楽、高橋、そして盛岡大付の松本裕樹などが1位指名をされていく。大学・社会人も不作といわれ、横浜高の浅間大基高濱祐仁、日本文理の飯塚悟史など、高校生が次々と指名されていった。そんな中で、翌年春からは新入部員を取らない方針を示していたPL学園の中川圭太は、専門の監督が不在の中で主将としてチームを夏の大阪大会決勝まで導き、プロ志望届を提出してプロからの指名を待っていた。しかし、プロ入りの夢はかなわず東洋大へ進学する。また、関西の小郷裕哉も俊足と通算27本塁打のパンチ力ある選手と評価されていたが、プロからの指名はなく立正大に進んだ。

他にも明徳義塾のでエース兼4番として活躍した岸潤一郎、富山商で夏に甲子園で活躍しU18でエースとして活躍した森田駿哉、東海大相模で140キロカルテットの一人としてエースを任された青島凌也、小山台高校で公立の星として注目された伊藤優輔なども注目されたが、プロ志望をせずに大学へと進む。こうして2015年からの大学4年間の戦いが始まった。

起承転結・起

大学で1年生から目立ったのは、法政大に進んだ森田だった。U18エースの左腕で、プロ志望をすれば2位前後での指名も予想されていた投手は、1年生春の東京六大学リーグの開幕の法政vs慶応戦の先発のマウンドに立っていた。140キロを超すストレートと得意のスライダーは、前年の夏を思わせる投球で、6回を投げて4安打10奪三振無失点、見事0点に抑えていきなり勝利を手にする。しかしこのシーズンはその後、5試合に先発をしたものの、序盤で降板する事が多くなった。前年夏の投球で肩やひじに痛みがあった。そして森田投手はこのシーズン以降、4年春まで登板することはなかった。

法政大で代わりに目だったのが菅野秀哉投手だった。1年生の秋に150キロの速球を投げて2勝を挙げると、2年時に春秋合わせて5勝、3年秋には5勝を挙げるなど順調に勝ち星を重ねて行き、ドラフト1位候補右腕として注目された。

そして同じ東京六大学リーグで、早稲田大に進学した小島が活躍を見せる。主にリリーフでの登板だったものの3勝0敗の成績を残し、早稲田大の優勝の立役者の一人となった。そして明石商から日体大に進んだ松本航は首都大学リーグで1年春に1勝1敗の成績を挙げると、秋には5勝を挙げた。高校時代から140キロ後半を投げる投手だったが、この世代のトップに躍り出た。また東海大の青島凌也も2年春に4勝0敗の成績を残すと、秋の関東大学野球選手権では完全試合を達成し、松本のライバルとなっていた。社高校から立命館大に進んだ辰己涼介も、規定には到達していないが打率.367、1本塁打を記録し頭角を現していた。

東都大学リーグでは亜細亜大の頓宮裕真がレギュラーを取る。岡山理大付から来た主砲はレギュラーとして13試合33打席に立ち、生田監督の期待を集めた。しかしその後、調子を落とすと秋、そして2年時は結果を残せず苦しい時期を迎える。そして中川、小郷が進んだ東洋大と立正大は東都2部、それでも中川は春に5番DHなどで11試合に出場し実績を残すと、秋は3番ファーストなどで打率.340を記録しチームを2部優勝に導く。そして駒大との入れ替え戦でも2戦目に2安打3打点、3戦目に3安打1打点と、駒大エースだった今永昇太投手も打ち崩して1部昇格を決めた。一方、立正大の小郷は、日大三から来た伊藤裕季也などと共にレギュラー争いに挑戦していたが、まだレギュラーを獲得する所まで行けずにいた。

起承転結・承

東都1部に昇格した東洋大だが、中川は1部の壁を感じていた。既に3番DHのレギュラーとして定着をしていたものの打率は2割6分台、秋にベストナインに選ばれたものの、打撃だけを任されているにもかかわらずこの成績で不甲斐なさも感じていたし、打撃だけで出場するDHの難しさも感じていた。しかし、3年生になるとセカンドのポジションに入り、4番を任された。すると、春に打率.353に3本塁打を打ちベストナインに選ばれる。そして侍ジャパン大学代表にも選出されると、ユニバーシアードでは3番に定着し、首位打者と打点王に輝く活躍を見せた。

同じ東都では頓宮が3年になりブレークする。春に中川を上回る打率.386で3本塁打13打点の活躍で捕手としてベストナインに選ばれる活躍を見せると、秋も打率3割を記録し、来年のドラフト会議に向けて主砲候補として注目されるようになる。立命館大の辰己涼介は2年時に大学日本代表に選ばれると、日米大学野球で150キロを超すアメリカの投手からバックスクリーンにホームランを叩き込み、先輩のスラッガーからも「天才」と呼ばれた。辰己は強肩強打の外野手として高い評価に定着した。

投手では国学院大の清水昇が2年春に2勝、秋には4勝を挙げ、リーグを代表する投手となっていた。この時点でまだ東洋大のBIG3は活躍を見せておらず、東都を代表するエースとして注目された。

東都2部の立正大は、まず伊藤が2年春に39打数で打率.282を記録してレギュラーを取る。そして小郷は3年遅れて3年春に39打数で打率.256、外野からの強肩と俊足でレギュラーを取った。この二人の活躍で2部リーグで優勝した立正大は、入れ替え戦で専修大をに勝ち越し、1部昇格を決める。

日体大の松本は2年春に6勝、秋に4勝と順調に勝ち星を積み上げて行き、運命の3年秋を迎える。また、早稲田大の小島も2年生までリーグ10勝を挙げていた。しかし3年になると春2勝、秋1勝と徐々に調子を落としていた。

2014年ドラフト会議/指名選手一覧
2014年高校生ドラフト番付(春場所)
ドラフト番付~2014年高校生・夏の甲子園場所


PAGE TOP