2018年ドラフト総決算(5)大学生の選手達~転~

2017年の秋、大学生のドラフト候補にとって、翌年のドラフトの運命を決める転機となった。そして最終学年、ドラフト会議へと向かっていく。

起承転結・転

1部昇格を決めた立正大の小郷裕哉は、昇格した3年秋の1部リーグ戦で目覚ましい活躍を見せた。強烈なホームラン2本に打率.347でリーグ2位の成績を残し、一気に翌年のドラフト候補の一人として注目をされるようになった。伊藤裕季也も打率は.268だが持ち前の勝負強さと2本塁打の長打力を見せていた。

その東都リーグでは東洋大が優勝する。4番・中川圭太は12打点の活躍を見せたが、いよいよBIG3の一角、甲斐野央が開花した。甲斐野は東洋大姫路時代から大型右腕として注目されていたが、このシーズンは主にリリーフとして登板し、150キロ中盤の速球で5勝1敗、東洋大優勝の立役者となった。

首都リーグでは日体大で甲斐野と同じく兵庫県出身の松本航が秋も3勝を挙げ、この時点ですでにリーグ通算21勝を挙げていた。また、東妻勇輔も140キロ後半の速球を投げ4勝を挙げた。東海大の青島凌也は3勝を挙げたもののライバルに敗れた。そしてこのリーグ戦を最後に、青島投手の活きの良い球は見られなくなってしまう。

日体大の2枚看板は走り続ける。明治神宮大会でも松本、東妻の圧倒的な投球は冴え、見事に日本一に輝いた。そして松本投手は4年でも春4勝、秋5勝をを挙げてリーグ通算30勝を達成、菅野智之投手クラスの投手として注目されるようになる。

そして大学4年生の春になると、また風向きが変わっていく。東京六大学では早稲田大の小島和哉が4勝を挙げ、再び成績を盛り返すと、秋はさらに勢いのある球を投げて4勝を挙げた。また法政大では、2年秋にヤクルトの1軍との対戦で3安打を記録し自信をつけていた中山翔太が、打率.380を記録、ホームランも秋までにリーグ通算11本まで伸ばし、勢いのある外野手として注目されていた。

法政大の森田駿哉は4年春、秋にそれぞれ1試合に登板することができたが、これが今できる精一杯だった。140キロ中盤も記録したものの、高校3年時のようなコントロールや信頼感はなかった。また右のエースでチームを引っ張った菅野秀哉投手も、春に1勝5敗と大きく成績を崩してしまう。

スラッガータイプの選手では亜細亜大の頓宮裕真が春のリーグ戦で5本塁打を放ち、大学NO.1スラッガーの評価を手にする。また立正大の伊藤も2本塁打に打率.310を記録し、同じセカンドで2本塁打に打率.291の成績を残した東洋大・中川圭太を抑えてセカンドのベストナインを獲得する。これを機会に評価が入れ替わっていった。

立命館大の辰己はリーグ新記録の期待もかかるシーズンとなっており、序盤に力みもあってヒットがなかなか出ずに弱気になっていた。強い打球と長打を狙っていたものの、途中から1番を打ち足でヒットをもぎ取っていく。キャリアハイとなる打率.429、21本のヒットを打つと、秋も18本のヒットを重ねた。田口壮氏の持つリーグ記録123にあと1本届かなかったが、堂々の成績を残し注目選手となっていった。

そして東洋大にBIG3最後の1ピースが加わる。上茶谷大河投手は150キロを超す速球を投げ、春のリーグ戦は期待された153キロ右腕の梅津晃大投手よりも先にリーグ戦初勝利を手にすると、亜細亜大3連戦で3連投をするなど6勝2敗の成績を残し、一気にチームのエースとなった。リリーフで登板した甲斐野投手も159キロを記録したが、上茶谷投手がBIG3の筆頭格に躍り出た。梅津投手は秋のリーグ戦でも苦しんだが終盤でようやく1勝を手にし、3人そろってのドラフト1位指名を待つ事になる。

他にも名城大の栗林良吏投手や富士大の鈴木翔天投手、八戸学院大の高橋優貴投手、関西大の山本隆広投手、九州国際大の岩城駿也選手などがプロ志望を提出して指名を待った。中央大の伊藤優輔投手や東海大の青島凌也投手、九州国際大の佐藤卓実投手などはプロ志望をせず、社会人に進路を決めていた。

そして10月25日の運命のドラフトの日を迎える。


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