中央大がドラフト候補の古賀悠斗捕手と高橋隆慶捕手のアーチの共演で逆転勝利を飾った。
逆転
中央大はこの日、亜細亜大を相手に7回まで1-3と劣勢だったが8回、まず3番に入った古賀悠斗捕手がソロホームランを放って追い上げると、4番・森下翔太選手などが2つの四球でつなぎ、9番で代打で登場した高橋隆慶選手が逆転の3ランホームランを放った。
高橋選手は明秀日立時代に185cm80kgの恵まれた体がある捕手として、高校通算20本、二塁送球1.9秒を記録する選手として注目された。中央大では古賀選手がいることで捕手としては出場出来ていないが、内野などで練習をしており、出場機会を待っていた。
この日は打席に入る前に古賀選手から「3回振ってこい」と言われて気が楽になり、1球ボール後の真ん中のストレートを、レフトスタンドへ運んだ。清水監督も「いい形で打っていた。左の代打も考えたが、キャプテンの古賀も高橋がいいと言ってくれた」と話し、高橋選手を起用した理由を話した。
捕手としての出場は来年からとなりそうだが、ドラフト上位候補として注目される古賀選手も一目置く打撃に、清水監督は「外野もやらせようかなと。チャンスをつかんでほしい」と期待を込めた。
これで中央大は3連勝、古賀選手を中心にチームのまとまりで投手も打線も繋いで勝利を挙げている。古賀選手は4打数3安打に1本塁打と当たりを見せ、この秋のドラフト会議に向けて打撃でもエンジンがかかった。
「3回振ってこい」。
高橋は主将の言葉に奮起した。「絶対に打ってやろうと思った。でも、心は冷静でした」。1球ボールを見送り、真ん中真っすぐのファーストストライクを思い切り振り抜くと、打球はレフトスタンドへ吸い込まれ逆転3ラン。高橋は「ホッとしました」と笑顔を見せた。
清水監督は「いい形で打っていた。左の代打も考えたが、キャプテンの古賀も高橋がいいと言ってくれた」と喜んだ。目標にしているレギュラー捕手の古賀も認める打力。代打の切り札が誕生した。
「前の打者がつないで同点にしてくれたので、楽な気持ちで打席に入ることができ、ファーストストライクを全力で振ることを考えていました。バットの芯に当たったので外野は越えると思いましたが、打球が全然見えなくて、二塁まで緩めることなく走りました」と高橋。185センチ、88キロと体に恵まれ、高校時代には通算20発を放った未来の主砲が、雨の神宮で輝いた。

コメント