2024年の注目の大学生野手のドラフト指名予想をしてみます。
大学生野手のドラフト上位候補
選手名 | 大学 | 投打 | 特徴 | 評価 | |
---|---|---|---|---|---|
内 | 宗山塁 | 明治大 | 右左 | 175/78 | 特 |
外 | 西川史礁 | 青山学院大 | 右右 | 180/81 | 特 |
外 | 渡部聖弥 | 大阪商業大 | 右右 | 177/86 | A |
内 | 佐々木泰 | 青山学院大 | 右右 | 179/80 | B+ |
外 | 麦谷祐介 | 富士大 | 右左 | 179/73 | B+ |
昨年の1月時点では上武大の進藤勇也捕手と慶応大・広瀬隆太選手の上位指名を予想していたが、特A評価ではなく2位の予想だった。
今年は現時点でドラフト1位確実と呼べる選手が2人、2位までに確実に指名されるという選手が1人、そして2位までに指名されそうという選手が2人いる。
宗山塁選手はドラフト1位で何球団が競合するかという状況になりそうだ。守備の評価はもう言う事が無く、打撃も素晴らしい選手で、また守備・打撃ともに見るたびに成長をしているのがうかがえる選手でもある。宗山選手については書くことがたくさんあるのでこちらにまとめた。
外野手は西川史礁選手と渡部聖弥選手がドラフト上位候補で並び立つ存在。特AとAで評価が分かれているが、好みの問題にもなってくる。西川選手はフルスイングの選手で、そのスイングでしっかりと当てて、外野に飛ばすと果てしなく打球が飛んでいくようなホームランバッター。渡部選手はコンパクトだが強いスイングで当てて、痛烈なライナーを広角に飛ばし、それがぐんぐん伸びてスタンドに消える感じの中距離ヒッターのスラッガーだ。
打撃以外でも渡部選手は50m5秒台の足があり、守備については二人ともプロでも強い方に入ってくる肩がある。課題としては西川選手は昨年春に急成長し圧倒的なプレーを見せたが、秋に成績を落とした点で、まだ活躍している時期が短いということがある。しかし、合宿などでのプレーを見ると持っているものが違うことははっきりとわかる。内野手としての守備も良い選手で、そちらの可能性も注目したくなる。
渡部選手は欠点が少ない選手だが、ドラフト1位ではホームランを打てるバッターを狙うとなれば、西川選手の方に注目したくなってしまう。しかし、主軸だけでなく1番を期待でき、守備もセンターを期待できる可能性の広さが魅力で、最終的にそれを評価して1位指名となりそうだ。
この3人に次ぐのが佐々木泰選手と麦谷祐介選手。佐々木選手は1年春の東都リーグデビューでいきなり4本塁打を放ち、.371の打率と共に驚かせた。その後、打率が2割台から1割台にもなってしまい、やや悩んでいるがホームランはコンスタントに出ていて現時点で11本を放っている。スイングは西川選手に近づいてきた印象があり、強打のサードという点でも評価が高くなる。麦谷選手は50m5秒台の俊足が魅力のリードオフマンだが、秋の明治神宮大会では阪神ドラフト1位の下村投手から逆方向にホームランを放つなど、スイングの強さが素晴らしく富士大を引っ張る大活躍を見せた。西川選手、渡部選手の獲得ができなかったチームが2位で指名してもおかしくない。
その他、ドラフトで指名されそうな大学生野手
選手名 | 学校 | 投打 | 特徴 | 評価 | |
---|---|---|---|---|---|
捕 | 印出太一 | 早稲田大 | 右右 | 183/81 | B- |
清水智裕 | 中部大 | 右右 | 181/82 | B- | |
笹原愛斗 | 九州共立大 | 右右 | 181/87 | B- | |
渡邉悠斗 | 富士大 | 右右 | 181/87 | C+ | |
戸丸秦吾 | 立教大 | 右右 | 175/76 | B- | |
森川凌 | 神戸学院大 | 右左 | 176/85 | C+ | |
誉田貴之 | 福岡工業大 | 右右 | 177/73 | B- | |
内 | 佐々木大輔 | 富士大 | 右左 | 175/80 | B- |
島袋皓平 | 東北福祉大 | 右右 | 180/70 | C+ | |
柳舘憲吾 | 国学院大 | 右左 | 180/80 | B | |
土山翔生 | 国学院大 | 右右 | 170/72 | C+ | |
小吹悠人 | 日本体育大 | 右右 | 180/81 | B- | |
小澤輝 | 明治学院大 | 右左 | 181/83 | C+ | |
庄子雄大 | 神奈川大 | 右左 | 176/65 | C+ | |
川久保瞭太 | 同志社大 | 右右 | 170/73 | C+ | |
河西威飛 | 大阪商業大 | 右右 | 171/72 | B- | |
七條太一 | 佛教大 | 右左 | 178/75 | B- | |
天野幹太郎 | 高知工科大 | 右左 | 173/76 | C+ | |
石橋昂樹 | 北九州市立大 | 右右 | 184/80 | B- | |
浦田俊輔 | 九州産業大 | 右左 | 172/67 | B- | |
外 | 平野裕亮 | 仙台大 | 右左 | 178/82 | B- |
吉納翼 | 早稲田大 | 右左 | 180/85 | B | |
桜井亨佑 | 中央大 | 右左 | 180/78 | C+ | |
藤澤涼介 | 横浜国大 | 右右 | 184/75 | B- | |
柴崎聖人 | 大阪経済大 | 右左 | 173/80 | B- | |
吉田元輝 | 天理大 | 右左 | 170/70 | C+ | |
岡野翔海 | 佛教大 | 右右 | 180/86 | B- | |
投 |
ドラフト中位クラスと評価したい選手では、仙台大の平野裕亮選手は秋野リーグ戦で打率.432で首位打者、代表合宿でも打撃練習で評価し、紅白戦でも2番バッターで2試合6打数3安打と結果を残した。ドラフト下位や育成で指名があるかもしれない。吉納翼選手も代表で肩の強さを見せ、打撃はリーグ戦でも長打を放っており、指名候補に入ってくる。大阪商業大の河西威飛選手は体は171cm73kgの体がかなり大きく見えるほど打席での迫力があり、渡部選手くらいに怖さを感じる。スイングも非常に鋭くて大きく、高い打率を残しながらホームランを打てる。
柳舘憲吾選手は昨春に打率.375を記録し強い打球を打てる選手で、サードの守備でも堅実さを見せる。もう一皮むけたらという所にいるが、ドラフト4位で指名された東洋大・石上泰輝選手より上と評価する。九州共立大の笹原愛斗捕手は、代表候補合宿で二塁まで2秒を切る送球で紅白戦で盗塁を刺し、紅白戦で2安打を結果も残した。個人的に代表に入ると評価した。九州産業大の浦田俊輔選手は秋は15盗塁を決め、合宿でもショートの動きの良さでは宗山選手に次ぐと評価した。
中部大の清水智裕捕手は代表合宿で打撃ではトップクラスに近い所にいる。捕手としては肩の具合が良くないのか送球が遅かった。状態が気になるが他のポジションの候補としても注目したい。印出太一選手は高校、大学と実績を積んでおり、打率はやや下降気味だが安打は打っている。もう少し打って欲しい。
内野手では富士大の佐々木大輔選手は昨秋に4本塁打、14打点で二冠に輝いた遊撃手、ベストナインにも選ばれており強打の遊撃手として注目される。捕手の渡邉悠斗選手も秋に打率.439で首位打者を獲得し、3本塁打、13打点と佐々木選手に匹敵する強打者。明治神宮大会では思い切りの良いスイングがあるが、その力ははあともう少しという感じだった。遊撃手では東北福祉大の島袋皓平選手も高校時代から体が大きくなっており、シャープに振り抜いてホームランを打つことができる遊撃手で、守備などで評価されれば指名されると思う。
国学院大の土山翔生選手と天野幹太郎選手は代表候補合宿で二塁手として動きの良さを見せているが、共に打撃でのアピールをしたい。小吹悠人選手は高校で大型遊撃手として注目され、素質を持っていると思うが大学ではまだ実績が少ない。明治学院大の小澤輝選手は体がある左打者でスイングも強くホームランが打てる。秋は打率.326で1本塁打。神奈川大の庄子雄大選手は俊足の遊撃手、秋は打率.372を記録しており、打球を更に強くしてショートの守備でもアピールしたい。
同志社大の川久保瞭太選手のショートの候補で、2年時に侍ジャパン大学代表候補合宿に参加、3年秋は打率.359でリーグ2位となり、ショートのベストナインを獲得している。打撃に力強さ欲しいがコンタクトして安打が打てる。佛教大の七條太一選手はとにかくヒットを打つ安打製造機で、秋は12試合中11試合で安打を記録、打率.455でリーグ2位。北九州市立大の石橋昂樹選手はDHでの出場も多いが、秋は3本塁打を放った選手でショートで出場する。4年時はかなり注目したい。
捕手では神戸学院大の森川凌選手はまだ体は細く感じるものの、スタンドまで運ぶ打撃があり、秋は2本塁打、打率.371を記録、藤井投手のノーヒットノーランを捕手として演出している。戸丸秦吾選手は健大高崎時から注目されており、リーグ戦で少しずつ出場し始めている。福岡工大の誉田貴之捕手も高校から注目されており、秋は打率.351でベストナインに選ばれている。期待を込めて。
外野手では代表候補の横浜国大・藤澤涼介選手が50m5秒の俊足に打撃も良かった。送球を更に良くしてゆけば指名がありそう。柴崎聖人選手も肩の良さを見せていたが打撃をもう少し磨きたい。桜井選手は打撃守備とももう一歩、勝負強さと高校時の長打力を見せたい。
天理大の吉田元輝選手が足が使え、打撃もしっかりとスイングをしている。内野安打で出塁もでき、秋は打率.378でリーグ2位。佛教大の岡野翔海選手は投手として140キロ記録の強肩と、180cm86kgの右のスラッガーで秋に2本塁打を放っている。
指名順位予想
最後に2023年のドラフト指名と比較して、指名順位を予想してみる。
順位 | 2023年 | 2024年予想 |
1~2位 | 上田希由翔・内・明治大(1位) 進藤勇也・捕・上武大(2位) |
宗山塁・内・明治大(1位競合) 西川史礁・外・青山学院大(1位) 渡部聖弥・外・大阪商業大(1位) |
3~4位 | 広瀬隆太・内・慶応大 宮崎一樹・外・山梨学院大 辻本倫太郎・内・仙台大 松浦佑星・内・日本体育大 石上泰輝・内・東洋大 |
佐々木泰・内・青山学院大 麦谷祐介・外・富士大 平野裕亮・外・仙台大 柳舘憲吾・内・国学院大 |
5位以下 | 村田怜音・内・皇学館大 中島大輔・外・青山学院大 |
河西威飛・内・大阪商業大 吉納翼・外・早稲田大 笹原愛斗・捕・九州共立大 浦田俊輔・内・九州産業大 清水智裕・捕・中部大 印出太一・捕・早稲田大 藤澤涼介・外・横浜国大 |
育成 | 福島圭音・外・白鴎大 佐藤啓介・内・静岡大 |
佐々木大輔・内・富士大 島袋皓平・内・東北福祉大 七條太一・内・佛教大 岡野翔海・外・佛教大 石橋昂樹・内・北九州市立大 誉田貴之・捕・福岡工業大 |
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