イースタン・リーグでプレーするオイシックス新潟アルビレックスでは、イースタン・リーグの投手4冠に輝いた能登嵩都投手、153キロ左腕の牧野憲伸投手、150キロ左腕の目黒宏也投手、昨年イースタン首位打者の知念大成選手が、実績をベースにしてドラフト会議の指名を待つ。
NPBファーム2年目
昨年からNPBのイースタン・リーグとウエスタン・リーグに参戦している、オイシックス新潟アルビレックスBCと、くふうハヤテベンチャーズ静岡。昨年のドラフト会議ではくふうハヤテの早川太貴投手が阪神に育成ドラフト3位で指名されると、6月13日までにウエスタン・リーグで6勝を挙げて支配下登録を勝ち取り、シーズン終盤に1軍に昇格して2勝を挙げる活躍を見せた。
オイシックス新潟からも下川隼佑投手が東京ヤクルトに育成ドラフト1位で指名されると、春からイースタン・リーグで2勝1敗、防御率1.80の成績を残し、5月1日に支配下登録されると、6月1日に1軍デビューをして4試合に先発、2勝1敗の成績をのこしている。
共に指名された選手が1軍でも実績を残し、ファーム参入2年目となる両チームからのドラフト会議での指名も注目される。
イースタン・リーグ4冠投手に注目
オイシックス新潟では、今年、指名が有力と見られるのが能登嵩都投手。旭川大高校で注目され、桐蔭横浜大から昨年にオイシックス新潟に入団した右腕で、最速150キロも球速は140キロ中盤くらいだが、高校時代から評価の高かった回転の良いストレートを投げ、チェンジアップとの抜群のコンビネーションを見せる。
今年はイースタン・リーグで先発ローテーションとして投げ続け、12勝で最多勝、勝率.750(12勝4敗)で最高勝率、防御率2.60、奪三振102で、4部門でタイトルを獲得した。「技術、メンタルの両方が安定していた。波が少なかった。そこに関しては充実のシーズンになった」と振り返る。
この2軍投手に、対戦していたイースタン・リーグのチームも、今すぐにほしいと思っていたに違いない。ドラフト会議では育成ドラフトだけでなく、来年頭からの活躍を期待して、初の支配下ドラフトでの指名の可能性もある。
4選手が注目
他にも指名が楽しみな選手がいる。牧野憲伸投手は信濃グランセローズなどで投げていた左腕投手で、2024年からオイシックス新潟に加入し、先発で146キロを投げていたが、6月に中継ぎに配置転換すると球速が153キロまで伸びた。26歳と年齢はドラフト候補にしては高く、「今回がラストチャンスかも」と話すが、信濃時代にも調査書が届くなど注目されていたが、「また違った気持ち」とし、「この年で指名されれば、これからの選手たちの希望にもなる」と話した。
150キロ左腕の目黒宏也投手は昨年も注目されていたが、指名はされなかった。今年も開幕直後に右脇腹を痛めて離脱し、5月に復帰して以降も2勝3敗、防御率5.60と結果は出せなかった。しかし、速球派左腕として複数球団から調査書が届いており、「評価してもらえてありがたい。2年目が勝負だと思っていたし、思いは強い」と話す。
そして昨年イースタン首位打者の知念大成選手も注目される。昨年はイースタン・リーグで126安打を放ち、66打点を挙げてタイトルに輝いたもののドラフト会議では指名されなかった。そこで今年はホームランを追い求め、9本塁打を放った。「野球をやる以上、目指すべき場所。目指せる環境に感謝して、待ちたい」と話し、25歳となる今年のドラフト会議での指名を待つ。
NPBの選手と並んでプレーし、成績が出る中で、プロのレベルを十分知っている選手たち、昨年指名された2人が1軍で活躍できたことも大きな自信となっている。プロ側もその実績を評価しやすく、計算ができる選手としてドラフト会議での指名を検討する。
県勢運命のトキ ー スポニチ新潟版紙面
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