夏の高校野球東東京大会は決勝戦が行われ、二松学舎大付の秋山正雲投手が、関東第一の市川祐投手との投手戦を制し、甲子園出場を決めた。
6回までノーヒット投球
最速146キロの速球を投げる左腕として注目される秋山正雲投手はこの日、丁寧かつ大胆な投球で、バッターのインコースに強気に攻める投球を見せ、6回まで関東第一打線をノーヒットに抑えた。
7回先頭にヒットを許したものの、「気にしていませんでした」とその後も淡々と投げる。8回に1点を失ったものの、9回に140キロを超すストレートで打者を圧倒する投球を見せた。137球を投げて9回3安打8奪三振1失点、見事な投球だった。
この投球に福岡ソフトバンクの宮田アマスカウトチーフ補佐は「気持ちの強さが素晴らしい。チェンジアップが格段に成長した。力の出し入れもできるようになった。最後に圧巻のピッチングだった。1試合トータルはもちろん、大会を通してのペース配分ができているから、決勝でもガス欠にならずに投げきれていた」と話し、横浜DeNAの八馬スカウトも「力まずに投げていたので、真っすぐはキレがあった。要所では力を入れて投げるなど、ゲームメイク能力が高い」と、クレバーな投球を評価していたい。
この夏に複数の球団のスカウトが視察し、特に横浜DeNA、福岡ソフトバンクがマークを続ける。試合後の挨拶で関東第一の市川祐投手に「プロで頑張ろう」と声を掛けるなどプロ志望でもあり、現時点ではドラフト会議では4位前後での指名が予想されるが、甲子園での投球次第で、さらに上のランクに入ってくるかもしれない。

▼ソフトバンク・宮田善久アマスカウトチーフ補佐(秋山について)気持ちの強さが素晴らしい。チェンジアップが格段に成長した。力の出し入れもできるようになった。
圧巻だった。伸びのある直球で強力打線を押し込み、6回まで無安打投球。7回先頭に中前安打を浴び、ノーヒットノーランこそ逃したが「気にしてませんでした」。自慢の直球は9回を通して常時140キロ超えを計測。「疲れはなく、コンディションも良かったです」と、前日(1日)の準決勝でのロングリリーフの影響をみじんも感じさせなかった。


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