桐朋・森井翔太郎選手が初戦で姿消す、国内11球団&米3球団42人スカウト陣は絶賛し西武11人態勢視察

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投げては153キロ、打っても高校通算45本塁打の二刀流、桐朋の森井翔太郎選手が最後の夏に挑んだが、初戦で敗れた。

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初戦敗退

都立の実力校・富士森との初戦を迎えた桐朋は応援もあり初回の1点を先制する。しかしそのうらに先発投手が崩れて5失点、なおも1アウト1,2塁のピンチにショートで出場していた森井翔太郎選手が登板するも、勢いづいた富士森打線に連打を浴びて2点を失った。

1-7となった2回には満塁のチャンスに打席に立った森井選手は、相手暴投で1点を奪うも打撃ではセンターフライに倒れた。この試合は勝負をされた中で3打数ノーヒットだった。また投手としてはその後は無失点に抑えたものの、4回2/3を投げて5安打1失点、球速はスカウトのスピードガンで147キロだった。

能力は見せた。3打席ともセンターフライだったが、たかだかと打ち上げられた飛球は滞空時間が6秒くらいで、スラッガーの打球だった。それでも結果が出せなかった事に森井選手は、「やっぱり力みというか、最後まで修正できなかったことが反省です」と話した。

7回、相手が8点目を奪ってコールドが決まった時、定位置のショートにいた森井選手は涙を隠すようにユニフォームで顔を覆った。最後の夏は1試合、約2時間に終わった。

国内11球団

この日は国内11球団、メジャー3球団の14球団のスカウトが集まった。特に埼玉西武は、森井選手が小学校時代に埼玉西武ジュニアでプレーしていた縁もあり、「全員で行こうと」と11人態勢で視察をした。スカウトは、

東京ヤクルト・小川GM:「肩の強さも、走っている姿も身体能力の高さを感じます。持っているものは凄い。まだまだ未完成だが、バットも強く振れる。高校生としては能力的には高いです。進路?それは本人が決めることなので。」

巨人・榑松スカウト部次長:「肩も強く、足も速いし雰囲気がある。走っている姿、守っている姿、プレーの一つ一つがかっこいい。凡退でしたが本当に紙一重。芯だったら行っていたと思います。投手としても、フィールディングでも野球センスの良さが出ますよね。」

千葉ロッテ・高橋編成管理部長:「以前も見ましたが、やはり力強いスイングです。楽しみな選手です。上位候補の選手になってくるでしょう。」

千葉ロッテ・榎アマスカウトディレクター:「スケールの大きさが魅力。打球速度が速く、スター性、オーラがある。体も柔らかい」

北海道日本ハム・坂本スカウト:「いまさら今日の試合で良い悪いの評価はない。力強さと天性の柔らかさは元阪神、中日の福留さんとだぶる。間違いなく将来の野球界を担う金の卵」

埼玉西武・潮崎スカウトディレクター:「マウンドでは力んでいたし、打つ方はミスショットもあったが、打っても、投げても、ほかを圧倒する力があるのは分かっている。力みは責任感の強さからかもしれないです。他に圧倒するだけのものがあるから大丈夫。縁のある選手なので。」

福岡ソフトバンク・宮田スカウト:「課題もあるが、打撃面ではいいものを持っていて評価している。」

東北楽天・部坂スカウト:「昨年、オリックスに1位指名された横山聖のようなタイプ。バネもあってポテンシャルは高い。打力があり、肩も強く、走力もある」

投打ともにものすごいパワーがありながらも、動きはしなやかでショートでもプレーできる選手だが、やはりまだコンタクトの部分とか、ショートでも捕球から送球へのつながりの部分で技術が更に必要だと思った。特に高校生のトップクラスの投手との対戦でどうなるかを見たかったが、まだ時間が必要だろう。

森井選手は最終的にメジャーでプレーすることを目指すが、進路について「現時点で五分五分。最終的にメジャーリーガーになりたいので、野球が一番上達できる環境を探していきたい」と話す。

アメリカの大学でプレーする選択肢も考えられるが、昨年の佐々木麟太郎選手とは技術面でまだまだという所だろう。ただし、投手として、遊撃手として求めているのはさらに高いところなので、それを尊重してくれる場所で、2,3年は時間を使って技術をしっかりと磨きたい。

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yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
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