秋季高校野球東京都大会は9日に神宮球場で決勝が行われ、帝京が関東第一に8-4で勝利し、2009年以来16年ぶりとなる秋の東京制覇を果たした。この結果、2010年以来16年ぶり、春夏通じても2011年夏以来15年ぶりとなる来春のセンバツ出場が確実となった。3回の一挙8得点の猛攻と、エース・安藤丈二投手の粘り強い投球で、名門復活を印象付けた。
3回に圧巻の打者一巡8得点
今夏甲子園準優勝の日大三、準決勝で国士舘と、強豪を次々と破って決勝に駒を進めた帝京の勢いは本物だった。試合が動いたのは3回。1死満塁の好機を作ると、準決勝でサヨナラ3ランを放った1年生の5番・目代龍之介選手が押し出し四球を選び、まず先制。
続く6番・木村成良選手の適時内野安打で追加点を挙げると、2死後も帝京打線の勢いは止まらない。長短4連打に相手のミスも絡み、この回打者一巡で一挙8得点。試合の主導権を完全に握った。
エース安藤、16安打浴びるも4失点完投
大量援護を受けた先発のエース・安藤丈二投手だったが、関東第一打線の反撃に苦しむ。毎回のように走者を背負い、計16安打を浴びながらも、要所を締める粘り強い投球を披露。4失点で最後までマウンドを守り抜き、完投勝利を飾った。
金田監督、男泣き「15年ぶりの聖地」
試合終了の瞬間、ナインはマウンド付近で歓喜の輪を作り、中には泣き崩れる選手の姿も。2021年夏に前田三夫名誉監督からチームを引き継いだ金田優哉監督も、監督として初の甲子園切符に思わず目頭を押さえた。
長らく聖地から遠ざかっていた名門の復活に、SNS上でも「帝京がついに聖地に帰ってくる」「帝京旋風巻き起こしてほしい」といった喜びの声が殺到。闘病中のOB、石橋貴明さんへ「タカさんも元気もらえるやろね」とエールを送るファンも多く見られた。
東京王者として、次は明治神宮大会に出場し、初戦で関東大会王者の山梨学院と対戦する。15年ぶりに帰ってくる甲子園で、再び「帝京」の名を轟かせる。
安藤 丈二 プロフィール
- 氏名:安藤 丈二(あんどう じょうじ)
- 所属:帝京高校 2年
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:秋季東京大会決勝で16安打を浴びながらも4失点完投勝利。チームを16年ぶりのセンバツ出場当確に導いた。
目代 龍之介 プロフィール
- 氏名:目代 龍之介(めだい りゅうのすけ)
- 所属:帝京高校 1年
- ポジション:外野手
- 投打:右投右打
- 主な特徴や実績:帝京の5番打者。準決勝でサヨナラ3ラン、決勝で先制の押し出し四球を選ぶなど勝負強さが光る。









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