国立の新潟大でプレーする田西誓内野手が、プロ入りへの強い思いを持ち、大学最後のシーズンに並々ならぬ決意で挑む。春季リーグではベストナインを獲得するなど実績は十分。本人は「正直、ここまでやれるとは思わなかった」と話すも、プロ入りという大きな夢の実現へ向け、最後の秋に全てを懸ける。
リーグ通算5本塁打、攻守の要が描く夢
田西誓選手は石川の小松高校から新潟大農学部に入学すると、2年春からレギュラーに定着すると、秋季リーグ戦では、その秋に北海道日本ハムにドラフト2位で指名された上武大の進藤勇也捕手を差し置いて捕手のベストナインを獲得した。3年春にはリーグ2位の打率.548を記録し、17安打で最多安打のタイトルと三塁手としてのベストナインを獲得した。
「正直、ここまでやれるとは思わなかった」とリーグ戦で通算5本塁打を放つなど、大学生活を振り返る。監督も学生監督で、専用の野球場もなければ施設もない環境でここまで成長を見せた。「結局は自分のモチベーション次第でどうにでもなる。自分で考える時間も増えて、そこは成長できた」と話す。
入学時はプロ野球は夢の世界だったが、2年時にプロ注目捕手を差し置いてベストナインに選ばれた事で「上を目指す転機になった」という。そして、大学最後のリーグ戦を前に「出すつもりです。何でもいいから上で野球をやりたい」とプロ志望届提出を明言し、「そのために、この最後のリーグ戦は結果を残さないといけない」と話した。
プロ入りという目標がはっきりとしてきた。それでも、他の大学でプレーする選手に比べると注目度は低く、国立大ということで別の道も十分考えられた。それでも2月には「今しかできないことじゃないですか。やれるだけやってみたいんです」と話しており、「その思いは今でも変わらない」と話した。
弟の田西称選手が、小松大谷で昨年夏に続き、今夏も甲子園に出場した。プロ注目のスラッガーだがプロ志望はせずに大学進学をし、将来のプロ入りを目指している。まずは兄がプロへの道を歩み、プロで活躍する選手として4年後に弟を迎え入れる。そんなふうになればいい。

田西プロへアピール ー スポニチ新潟版紙面
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