全国高校野球選手権静岡大会は3回戦が行われ、今春32年ぶりに県ベスト4入りし快進撃を支えた磐田南の145キロエースで4番の山田堅正投手(3年)の夏が幕を閉じた。藤枝明誠との一戦は延長11回タイブレークの末にサヨナラ押し出し死球で5-6と惜敗。投打の大黒柱は、敗戦の責任を一身に背負った。
エースで4番、苦闘の末に
2試合連続で先発マウンドを任された山田堅正投手だったが、この日は苦しいマウンドとなった。4回まで相手打線を無失点に抑える快調な立ち上がりを見せたが、4点リードの5回に2つの暴投が絡んで2失点。6回には2ランスクイズを決められ、同点に追いつかれた。7回1/3を投げ、5安打6四死球、3暴投と粘りの投球を見せたが、その後は一塁の守備に就いた。
4番として期待されたバットも、相手の徹底した対策の前に6打数無安打と沈黙。チームを勝利に導くことはできなかった。
「全てにおいてレベルを上げていかないと」悔しさ糧に、目指すは東京六大学
試合後、山田投手は「仲間に対して申し訳ないという気持ちが一番大きい」と、敗戦の責任を一身に背負い、言葉を絞り出した。
今春、予選から5試合44イニングを投げ自責点1、防御率0.20という圧巻の成績で、一躍プロスカウトからも注目される存在となった。しかし、今後の進路については大学進学の意思を固めている。かねてより希望していた東京六大学でのプレーを目指しており、「全てにおいてレベルを上げていかないといけない」と、この悔しさを糧に、さらなる成長を誓った。
この日の投球は力があまりなかった印象だが、浜松湖東戦では4回3安打5奪三振で無失点、春はストレートで空振りを奪うことができていた。この日は藤枝明誠が山田投手のフィールディングの課題を突き、投手前のゴロの打球を狙うなど対策をしてきていた。
大学では課題を取り除き、神宮のマウンドで本格派右腕として六大学のいずれかのチームをリードする存在になってほしい。
山田堅正投手 プロフィール
- 氏名:山田 堅正(やまだ けんせい)
- 生年月日:2007年8月3日
- 出身地:磐田市
- 経歴:磐田東野球スポーツ少年団(小3) – 磐田東中学校 – 磐田南高校(3年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:181cm・80kg
- ポジション:投手、一塁手
- 主な特徴や実績:エースで4番を務める投打の大黒柱。2025年春の静岡県大会でチームを32年ぶりのベスト4に導く。同大会では5試合44回を投げ防御率0.20、打者としては打率.355を記録。プロスカウトからも注目されたが、卒業後は東京六大学への進学を目指す。



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