9月5日に沖縄で開幕する「第32回 WBSC U-18ワールドカップ」での連覇を目指す高校日本代表が28日、那覇市内で始動した。今秋ドラフト1位候補の健大高崎・石垣元気投手らスター選手が集結する中、チームの主将には横浜の阿部葉太主将(3年)が就任。また、夏の甲子園優勝投手、沖縄尚学の末吉良丞投手が唯一の2年生として選出され、沖縄尚学のメンバーとも対戦する「沖縄選抜」との壮行試合に「負けたくない」と話した。
主将は横浜・阿部葉太「悔しさをW杯に」
チームを率いる大役を任されたのは、今春のセンバツ王者・横浜で主将を務めた阿部葉太選手だ。代表を率いる小倉全由監督は夏の甲子園大会において阿部選手について、「優勝を狙ってきたチームの中心でやったキャプテンで、すばらしいバッティングをしている。この大会は力を出し切ってないかなと思うので、その悔しさをW杯に持ってきてもらって、めいっぱい働いてもらいたい」と、そのリーダーシップと打撃に大きな期待を寄せており、迷うことなく主将に決めた。
阿部選手は横浜高校ではもちろん、高校野球でも異例となる、2年生の5月から主将を務めてきており、明治神宮大会とセンバツで優勝したチームを率いてきた。U18代表では横浜高校の他の3選手をはじめ、健大高崎の石垣投手や、大阪桐蔭で投手ながら主将を務めた中野大虎投手などと連携し、世界を獲るチームにしていく。
2年生で唯一の選出、沖縄尚学・末吉良丞「負けたくない」
夏の甲子園で沖縄尚学を初優勝に導いた2年生左腕・末吉良丞投手もメンバー入りした。唯一の2年生として選出されており、小倉監督は甲子園大会を振り返り、「1回戦、2回戦のあのピッチング見て、落ち着いてますし、コントロールが良いなと」その実力を高く評価しており、比嘉監督になんとかお願いをして選出をした。
末吉投手は練習初日は、甲子園での連投の疲労を考慮しノースローで調整も、「疲れはなく、いつでも投げられる状態」と状態は良いと話す。9月2日には、沖縄尚学でともに優勝に貢献した2年生右腕の新垣有絃投手や、末吉投手のリードをした4番の宜野座恵夢捕手、主将の眞喜志拓斗内野手、そして内野手としてバックを守った比嘉大登内野手、新垣瑞稀内野手が選ばれている沖縄県高校選抜との壮行試合が控えており、「敵同士なので、負けたくない気持ちはある」と、早くもライバル心を燃やしている。
捕手3人の争いも注目
誰が正捕手としてマスクをかぶるかも注目される。この日は、今夏の甲子園に出場しなかったが、高校通算13本塁打の打撃と遠投115mの強肩で、4月の合宿でも強打を見せていたプロ注目の大栄利哉捕手が、シートノックや実戦形式の打撃練習で木製バットで好調さをアピールした。
「いろいろな投手がいますし期間があるので、そこまでにコミュニケーションを取りながら、配球を考えていきたいと思っています。いつも通りの感覚で打っているんですけど、やはり木製だと折れてしまうので、金属よりはインパクトに集中しています」と話す。
また、甲子園でホームランを放ち、8打数連続安打を記録した山梨学院の横山悠選手も負けておらず、チームでは菰田陽生投手の150キロの球を受けているため、石垣投手の速球にも対応できると期待される。そして、明徳義塾の藤森海斗選手も、春までは外野手でプレーしていたが、夏までに捕手に復帰すると、強肩と巧みなリードを見せており、2023年のU18代表メンバーで木製バットで素晴らしい打撃を見せ、プロ野球でもすでに活躍を見せている寺地隆成選手のようなシュアな打撃も魅力だ。
いずれにしても代表では、まず石垣投手の155キロ前後のストレートと130キロ後半の変化球をしっかりと捕球し、石垣投手の能力をすべて出させれるかが注目される。
小倉監督は昨年の反省を踏まえて
小倉監督は、昨年のU-18アジア選手権では、海外の豪腕投手たちの速球に苦しみ、準優勝に終わった日本。その反省を活かし、小倉監督は「木のバットを使いこなすためには最短でバットを出していかないと使いこなせない」と、速球対策の重要性を語る。
小倉監督は2012年のU18選手権で代表監督を務めたが、米国や韓国に敗れて最終的に6位という順位となった苦い経験もある。
そして、清宮幸太郎選手などが出場し、甲子園で行われた2015年のU18W杯から10年ぶりの日本開催となる今大会、「日本代表として、自覚を持って、日本ってやっぱり素晴らしい野球やるなっていうような、そういう野球をやるためのチームを選んだつもり」と語る指揮官のもと、史上初のU-18ワールドカップ連覇へ、若き侍たちが沖縄の地で世界の強豪に挑む。






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