第96回都市対抗野球は準々決勝が行われ、日本生命(大阪市)が鷺宮製作所(東京都)を4-2で下し、10年ぶりのベスト4進出を決めた。今秋ドラフト候補の鷺宮製作所・竹丸和幸投手が、日本生命の5番・山田健太選手が、初回に先制3ランを放つなど、2本塁打4打点の大活躍。社会人No.1左腕は一発に泣いた。
鷺宮製作所・竹丸投手が初回の一発に泣く
プロ注目の左腕・竹丸和幸投手だったが、初回に浴びた一発が悔やまれる結果となった。安打と四球で2アウト1,2塁の場面で、日本生命の5番・山田健太選手に投じたインコースの球を完璧に捉えられ、痛恨の3ランホームランを浴びた。それでも、2回以降は立ち直り、2回には2奪三振で三者凡退、3回には再び安打と四球でっピンチとなり山田選手を打席に迎えたが、今度は得意のチェンジアップで空振り三振を奪った。
5回3安打7奪三振3失点、初回の一発を除けば、プロ注目左腕らしい、素晴らしい投球成績だっただけに、悔いの残る一発となった。
今大会は、初戦で圧巻の投球を見せていた社会人No.1左腕も準々決勝で敗退。「ここまで派手な応援は経験したことがない、後押しになった。」と盛大な応援にも感謝し、「次は優勝まで勝ちきれるようにしたい」と、秋の日本選手権での優勝を誓った。
即戦力左腕としてドラフト会議を迎えることになる。2位か3位の候補と個人的には見ているが、チーム事情や抽選の結果により、昨年の阪神・伊原陵人投手(NTT西日本・左腕)のように、外れ1位で指名されるケースもあるのではないかと思う。
山田健太の名が三度全国で、ドラフト候補左腕を打ち砕く2発
この日は日本生命の山田健太選手が、社会人の全国の舞台でも輝きを放った。初回2アウト1、2塁のチャンスに、今秋のドラフトで社会人No.1左腕と評価される竹丸投手の内角ストレートを強振。打球はレフトスタンドへ飛び込む先制の3ランホームランとなった。
勢いは止まらず、8回にはダメ押しのソロホームランを再びレフトスタンドへ叩き込み、この日チームの全打点を叩き出す2発4打点の活躍を見せた。「2本もホームランが打てて、めっちゃ楽しかったです」とお立ち台で最高の笑顔を見せた。
大阪桐蔭では根尾選手、藤原選手とともに1,2年時から力を見せ、3年時には「最強世代」の一員として甲子園春夏連覇を果たした。立教大を経てプロ入りを目指したものの、大学では神宮を舞台にプレーしたものの、ドラフト指名漏れとなった。
日本生命でもドラフト指名解禁となる昨年まで、アピールの材料が少なく、ドラフト会議で指名はなかった。そして今年、社会人3年目のシーズンで、まずはチームに恩返となる10年ぶりの4強へと導く活躍を見せた。次は自分のために、2022年の度会隆輝選手の4本塁打くらいのアピールをし、ドラフト候補としてインパクトを残したい。
竹丸 和幸(たけまる かずゆき) プロフィール
- 所属:鷺宮製作所
- ポジション:投手
- 投打:左投左打
- 経歴:崇徳高 – 城西大
- 主な特徴や実績:23歳。最速150キロを誇る社会人No.1左腕と評価されるプロ注目投手。都市対抗準々決勝で被弾し敗退するも、2回以降は粘りの投球を見せた。
山田 健太(やまだ けんた) プロフィール
- 所属:日本生命
- ポジション:内野手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:183cm・87kg
- 経歴:大阪桐蔭高 – 立教大
- 主な特徴や実績:2000年7月19日生まれ、25歳。愛知県出身。大阪桐蔭時代に根尾(中日)、藤原(ロッテ)らと共に甲子園春夏連覇を達成。大学で指名漏れを経験し日本生命へ。都市対抗準々決勝で2本塁打4打点の大活躍。




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