関西学生野球の秋季リーグ戦が6日に開幕し、2季連続優勝を目指す近畿大が白星発進した。この試合では、侍ジャパン大学代表として2年連続で選ばれた勝田成主将が、決勝打となる三塁打を含む4安打の大活躍を見せ、身長163cmの小柄なドラフト候補が、視察に訪れた3球団のスカウトの前で特大のアピールを見せた。
サイクル安打に迫る4安打の大暴れ
勝負の秋、勝田成主将のバットがいきなり火を噴いた。初回にライト前ヒットで出塁すると、第2打席ではセンターオーバーの二塁打、そして0-0で迎えた5回1アウト2塁のチャンスでは、ライトオーバーの先制タイムリー三塁打を放った。7回にもレフト前ヒットを記録し、本塁打が出ればサイクル安打達成という大暴れを見せた。
勝田選手は「本塁打を打てる打者ではないので意識はない」と話し、サイクル安打については意識しなかったというが、春のリーグ戦で最多安打と盗塁王となり、MVPとベストナインに輝いた実力を、この秋も存分に見せ始めた。オープン戦では調子は良くなかったよいうが、見事に完璧なスタートを切った。
またこれでリーグ通算安打を96とし、100安打まであと4本に迫った。
ロッテスカウトも高評価「スイングする力が付いてきている」
この日は3球団のスカウトが視察し、開幕戦で4安打を記録したその実力を評価した。
千葉ロッテ・三家スカウト:「スイングする力が着実に付いてきている。守備は一歩目が早い」
スイングの力強さが増していると感じた。4安打はいずれも振り切って強い打球だった。俊足、そして二塁の守備力を見ても、阪神の中野選手のような活躍を期待できる選手に見える。
勝田選手の身長は163cm。現在NPBで最も身長が低い埼玉西武・滝沢夏央選手の164cmを下回っており、指名されれば球界最小の選手となる可能性がある。「小さな選手でもプロ野球選手になって活躍できることを証明したい。小さいから、どうやって目立つとか、生きる道があるのかを探しながらやってきた」と、その言葉には強い覚悟がにじむ。
プロ志望届を出すことをすでに明らかにしているが、ドラフトに向けては「かかってくれ、という心境です。小さい頃からプロ野球選手を目指してきて、そのチャンスがある。身長の低い選手でもプロで活躍できることを示せるような選手になりたいです」と話す。順位縛りは設定せず、支配下ドラフトでの指名であれば、プロ入りすることを決めている。ドラフト会議では4位前後で指名があると予想する。
勝田 成(かつだ なる) プロフィール
- 所属:近畿大学(4年)
- ポジション:内野手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:163cm・72kg
- 経歴:関大北陽
- 主な特徴や実績:2003年6月21日生まれ、22歳。大阪府出身。身長163cm。2年連続で大学日本代表に選出。2025年春はMVP、首位打者、盗塁王、ベストナインの4冠。リーグ通算100安打まであと4本。




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