東京六大学リーグでは、今春の三冠王、立教大学の山形球道外野手(4年=興南)が、東京大学戦で2本塁打を含む5打数5安打4打点と大爆発。秋はリーグ開幕から不振にあえいでいたドラフト候補が、8打席連続安打を記録するなど圧巻のパフォーマンスで、ドラフトへ向けて強烈なアピールを行った。
不振脱却!2発5安打4打点の大暴れ
眠っていた主砲が、ついに目を覚ました。春に打率.444、5本塁打、17打点を挙げて三冠王に輝いた山形球道選手だが、秋は開幕から打率.182、ホームランも打点も0という不振に苦しんでいた。しかしこの日の東大戦では、別人のような打撃を披露した。
初回にショートへの内野安打を打つと、3回にインコースの変化球に上手く体が回転し、今季1号となるソロホームランを右翼席へ運び、5回には再びインコースの球をすくい上げて2ランホームラン、1試合2発を記録した。4回にはレフト前にタイムリーヒット、7回にもセンター前に運んで5打数5安打4打点と、これまでの不振を一気に払拭する手がつけられない状態となった。
これで前カードの早大3回戦から、8打席連続安打も続けている。「練習でやってきたことができた。今日は絶対打てると確信していた」と、完全復活に声を弾ませた。
動画解析でフォーム修正、本来の姿に
不振脱却の裏には、地道な努力があった。試合のない期間に、スポーツ研究施設のネクストベースに足を運び、自身の打撃フォームを動画やデータで徹底的に分析。「軸足がぶれたり、小手先だけのスイングになったりしてしまった」という課題を修正し、本来の感覚を取り戻した。「感覚が戻ってきた」という兆しを、最高の結果で証明してみせた。
母への感謝胸に、ドラフトへラストスパート
プロ志望届を提出済みの山形選手にとって、この復活劇は大きなアピールとなる。「あまり意識はしないようにしたいんですけど。もう時間もないので、最後アピールできたら」。
その活躍の原動力となっているのが、女手一つで育ててくれた母・優さんの存在だ。「必ずプロになってそこで活躍して、返したいです」と感謝を胸に、夢の舞台を目指す。主砲のバットが、チームを17年春以来の優勝へ、そして自らを運命の日へと導く。
山形 球道 プロフィール
- 氏名:山形 球道(やまがた きゅうどう)
- 所属:立教大学 4年
- 出身:興南高校
- ポジション:外野手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:172cm・83kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。2025年春に立教大学史上2人目となる三冠王を獲得。秋季リーグの東大戦で2本塁打を含む5打数5安打4打点、8打席連続安打を記録し完全復活をアピールした。







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