第32回 WBSC U-18ワールドカップが5日に沖縄で開幕し、連覇を目指す侍ジャパンは初戦でイタリアに4-1で勝利した。大役の開幕投手を任された創成館の森下翔太投手が、5回1/3を1失点、8奪三振の快投。夏の甲子園でも開幕戦で完投勝利を挙げた右腕が、チームを白星発進に導いた。
圧巻の5者連続三振、最速143キロでイタリア打線を圧倒
日の丸を背負った大舞台でも、その実力は変わらなかった。森下翔太投手は初回にヒットを許すも、2回1アウトから圧巻のピッチングを披露。100キロ台のカーブも織り交ぜながら、打者の的を絞らせず、5者連続三振を記録した。スピンの効いた最速143キロのストレートを軸に、8つの三振のうち5つをストレートで奪い、「今日は真っすぐが一番良かった。真っすぐで押せたことが良かったです」と胸を張った。
6回に味方のエラーで1点を失い降板となったが、5回1/3を4安打1失点(自責点0)と、開幕投手の大役を見事に果たした。小倉全由監督も「コントロールがいいピッチャー。自分のピッチングをやってくれると信じていた」と、その安定感を称賛した。
今夏の甲子園でも開幕戦で1失点完投勝利を挙げたが、再び大役で結果を出した。阪神で活躍する同姓同名の森下翔太外野手のように、大舞台での勝負強さを見せつけた。
甲子園に続き“開幕男”!九州リレーで白星発進
厳しい試合となった。侍ジャパンは3回に相手投手の制球の乱れから1点を奪うも、重苦しい雰囲気が続き、6回にエラーで1失点して同点に追いつかれた。
それでも、なおも続くピンチでは、夏の甲子園3回戦で投げ合った神村学園・早瀬朔投手がリリーフで登板し、追加点を許さなかった。甲子園では敵だった2人による九州リレーで勝利を掴んだ。早瀬投手は「甲子園では敵だったけど、今は味方で九州同士で勝てたのはいい試合だった」と語り、森下投手も「同じ九州同士でしっかり抑えられたところはうれしい」と喜んだ。
厳しい初戦
試合は6回に、交代した投手の制球の乱れによりチャンスを掴んだが、2アウト満塁で藤森海斗選手のあたりはボテボテの投手ゴロ、しかし、送球がややそれると、藤森選手と一塁手が交錯する形となり、ボールがこぼれた。これによりランナーが続々とホームインし、4−1で勝利した。
今日の韓国戦は157キロ右腕のパク・ジュンヒョン投手が登板する可能性もある。石垣元気投手クラスのピッチャーを相手にするには、攻撃陣の奮起が必要だ。侍ジャパンは甲子園優勝投手の2年生・末吉良丞投手が先発予定で、末吉投手が無失点で抑えることが重要となりそうだ。
森下 翔太(もりした しょうた) プロフィール
- 所属:創成館高校(3年)
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:U-18日本代表。夏の甲子園に続き、U-18W杯でも開幕投手を務め、5回1/3を1失点8奪三振の好投で勝利に貢献した。阪神・森下翔太外野手と同姓同名。










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