【センバツ】花咲徳栄・黒川凌大投手が144キロ速球で132球完投勝利、元柔道女王の母から激励

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第98回選抜高校野球大会第3日の第1試合。花咲徳栄(埼玉)が東洋大姫路(兵庫)を3-2で破り、16年ぶりとなる春の初戦突破を果たした。昨秋の関東大会で3完投を記録した今秋のドラフト候補に名前の挙がるエースの黒川凌大投手(3年)は、この日も132球を投げ抜き、9安打2失点で完投。元柔道アジア女王の母・琴美さんからの「大恥をかいてきなさい」という激励を力に変えた。

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16個のフライアウトが語る「球の重さ」。ワインドアップで貫いた粘りの投球

ワインドアップ投法をする投手はこだわりを感じさせる。黒川凌大投手は、そのワインドアップから気迫のこもった直球を投げ込んだ。序盤は制球に苦しみ、6回には東洋大姫路に先制を許す苦しい展開。それでも、「粘りの投球をしていけば、流れはくると思いました(中日スポーツ)」と振り返る通り、140キロ前半ながら打者の手元で伸びるストレートとスライダーを武器に、追加点は許さなかった。

特に全27アウトのうち実に16個を記録したフライアウトについて、「フライアウトが多いのが自分の特徴。手応えはありました(スポーツ報知)」と語る。球威で相手バットを押し込み、振り出されたバットよりも少し上に当たるのは、球の伸びを示した。8回に打線が岩井隆監督の次男・虹太郎選手(3年)の押し出し死球などで3点を奪い逆転すると、リードをもらった黒川投手はさらにギアを上げた。9回2死から走者を出したものの、最後は中飛に打ち取り、132球の熱投を右拳のガッツポーズで締めくくった。

元柔道アジア王者、母・琴美さんの教え。「大恥をかいてこい」に込めた深い親心

黒川投手の強靭な精神力を支えているのは、アスリートだった母・琴美さん(58)だ。母は1985年の柔道アジア選手権72キロ級で金メダルを獲得した伝説の柔道家。幼い頃、黒川少年が母のメダルを首にかけようとすると、「それはお母さんのメダル。欲しかったら自分で取りなさい」と一喝されるなど、厳しい「アスリート魂」を叩き込まれて育った。中学時代に野球への身が入らなかった時期には、「やる気がないならやめろ。その代わり、鼻血が出るほど勉強しろ!(サンケイスポーツ)」と活を入れられたこともあるという。

そんな母から、試合前のLINEで届いたのは「甲子園で大恥をかいてこい!(サンケイスポーツ)」という意外なメッセージだった。勝利への執着がプレッシャーに変わらぬよう、あえて失敗を恐れず大胆に戦えという母の優しさだ。黒川投手は「あれで気が楽になった。大恥をかいてもいいという気持ちで投げられました(スポーツ報知)」と感謝を口にする。

岩井監督は「黒川は後半になるほどよくなる。」と話し、練習試合では175球を投じた経験もあるタフさを称えた。

2回戦の相手は、優勝候補の横浜を破った神村学園(鹿児島)だ。龍頭汰樹投手という、自分とは対照的な精密機械のような右腕との投げ合いが予想される。「素直にうれしい。粘りの投球をしていけば流れはくる(中日スポーツ)」と自信を深めた黒川投手。母との約束である「自分のメダル」をその手にするために、そして花咲徳栄に初の春の紫紺の旗をもたらすために、黒川凌大の右腕から白球が繰り出される。

【黒川 凌大】 プロフィール

  • 氏名: 黒川凌大(くろかわ・りょうた)
  • 所属: 花咲徳栄高校(3年)
  • 出身: 埼玉県
  • ポジション: 投手
  • 投打: 右投右打
  • 身長・体重: 182cm、86kg
  • 主な特徴や実績: 昨秋の関東大会で3完投。最速140キロ前半ながら「重い直球」でフライを打たせて取る“ミスター完投”。母は柔道アジア女王の黒川琴美氏。今や希少なワインドアップ投法がトレードマーク。今大会1回戦の東洋大姫路戦で132球完投勝利を挙げた。
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花咲徳栄の右腕エース・黒川凌大投手(3年)が、9安打2失点で完投。2010年以来、16年ぶりのセンバツ勝利をもたらした。
この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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