春季高校野球福井大会は決勝が行われ、敦賀気比が福井商を8-2で下し、2年連続12度目の優勝を飾った。今秋のドラフト候補として注目される扇の要・村雲脩吾捕手(3年)が5番・捕手でスタメン出場すると、2人の左腕投手を巧みに操る好リードで強敵・福井商を2失点に封じ込めた。昨年2月の右肘手術という大きな試練を乗り越えた強肩捕手が、北陸の頂点から「高卒でのプロ入り」を目指す。
エースの良さを引き出す「頭脳的役割」
村雲脩吾選手はこの日、先発した左腕・辻投手が本来のテンポを欠くなか、徹底したコミュニケーションでリズムを整えた。相手打者の反応を読み取り、直球と変化球を織り交ぜた配球で的を絞らせない。その後も中継ぎで登板した投手に対し、持ち味を最大限に引き出すリードを徹底した。
村雲脩吾選手は「(先発の)辻は打撃の負担もあり、しんどい部分があったと思う。自分が頭脳的な役割を果たし、うまくリードしたいと思っていました。中継ぎにもいい投手がいることは、うちのチームの強み。まずは全イニング、辻の良さを引き出そうと思っていました(スポーツニッポン)。」と話し、捕手として全ての投手の良い投球を引き出す心構えを話した。終わってみれば被安打を抑え、2失点の完勝だった。
右肘手術で、キャッチボールすらできなかった日々が変えた「プロ」への想い
村雲選手は1年前の2年生の2月に右肘の手術を決断。大好きな野球から離れ、白球を握ることすら叶わない孤独なリハビリ期間を過ごした。「もし、少しでもプロ入りのチャンスがあるなら逃したくない。その世界に飛び込み、ぶつかっていきたい(スポーツニッポン引用)。」投げられない日々が、逆にプロへの渇望を明確にし、復帰後は徹底した下半身強化に励み、持ち味である二塁送球タイム1.8秒台、遠投95メートルの強肩をさらにスケールアップさせて戻ってきた。
この日の決勝では、福井商の最速146キロ右腕・西田陽紀投手を視察に訪れたNPBスカウト陣の前で、守備だけでなく50メートル6秒2の快足と勝負強い打撃も披露。三拍子揃った所をアピールした。
敦賀気比にとって、春の福井制覇はあくまで通過点に過ぎない。村雲主将の視線は、すでに夏の福井大会、そしてその先にあるプロを見ている。勢いそのままに北信越大会を制し、ビクトリーロードを作り上げる。
【村雲 脩吾】 プロフィール
- 氏名: 村雲脩吾(むらくも・しゅうご)
- 所属: 敦賀気比高校(3年)
- 出身: 京都府(京都嵯峨野ボーイズ出身)
- ポジション: 捕手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 178cm、72kg
- 主な特徴や実績: 2025年春夏連続甲子園出場。二塁送球タイム1.8秒台の強肩と、緻密なインサイドワークを誇るプロ注目捕手。2025年2月に右肘を手術し、リハビリを乗り越えて今春の福井大会優勝に貢献。50m走6.2秒の機動力も併せ持つ2026年ドラフト候補。









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