関西六大学野球春季リーグでは、大阪商業大(大商大)が大阪学院大に15-1で大勝した。今秋のドラフト候補に挙がる大黒柱・春山陽登外野手(4年=敦賀気比)は、3番・右翼で出場すると、3回にリーグ戦通算10号となる今季第1号の3ラン本塁打を放ち、大勝に華を添えた。開幕直前の負傷による出遅れを撥ね除け、名門のOBである佐伯貴弘氏(元横浜、中日)が持つ連盟記録の「12本」まであと2本に迫った。
2打席連続死球の後の確信ホームラン
春山陽登選手はこの日、初回と3回の第2打席に、相手バッテリーの厳しい内角攻めに遭い、2打席連続の死球となっていた。「(ぶつけられるのは)分かっていた」と動じることなく、打者一巡で回ってきた3回2死一、二塁の第3打席で、不敵な笑みを浮かべてバッターボックスに向かった。
フルカウントからの7球目。相手右腕が投じた外角直球を完璧に捉えると、打球は鋭いライナーで左中間スタンド中段へと突き刺さった。春山選手は一瞬立ち止まり、柵越えを確認してからゆっくりと歩き出した。「(手応えは)ありました。行くやろうなという感じは、打った瞬間にありました。やっと。長かったですね。」と話す。
2年秋に4本塁打、3年時には計5本を放ち、今季は大学屈指の長距離砲として注目されていたが、開幕直前に右足首を捻挫し、一時は代打からのスタートを余儀なくされた。リーグ戦も中盤を過ぎていたが、ついに今季の1本が加わり、リーグ通算10号としたが、「(スタメンは)打てなくても次の打席がある。代打の難しさを身にしみてわかりました(スポーツ報知)」と、苦境のなかで自らを見つめ直した主砲が、本来の「3番」という定位置で最高の結果を出してみせた。
後輩・真鍋慧へ
これで大商大の偉大な先輩である佐伯貴弘氏が保持するリーグ最多記録の12本に、あと2本、名門の歴史を塗り替える準備は整っているが、主将の口から出たのは意外にも後輩の名前だった。「(記録を)超えたところで来年、真鍋(が抜く)でしょう。すごいですよ。(真鍋が打つと)逆に力んでしまう。」
1学年下の怪物スラッガー、真鍋慧内野手(3年=広陵)がいる。真鍋選手も今春すでに3本塁打を放ち、通算7号まで迫っている。3番・春山、4番・真鍋という超強力クリーンアップ。互いに刺激し合い、高め合う関係性が、大商大打線を「どこからでも本塁打が出る」という、対戦校にとっての脅威へと変えている。
「過去の栄光にすがりたくない」
記念すべき10号のボールを手にした春山選手だが、その記念球は後輩にプレゼントする予定だという。「実績は消えない。過去の栄光にすがりたくない(スポーツ報知)」と言い切る。
第1節で勝ち点を落とすという波乱の幕開けとなった今季。春山主将は「これからはトーナメントだ。一戦も落とせない気持ちでやろう」とナインを鼓舞し、そこから破竹の4連勝を飾った。春山選手の復調と比例するように、チーム状態も最高潮に達している。
ホームランの記録もあるが、まずは「優勝したいです(スポーツ報知)。」と話す。リーグ連覇、そして神宮へと進む道に、いくつかのアーチをかけて進みたい。
【春山 陽登】 プロフィール
- 氏名: 春山陽登(はるやま・あきと)
- 所属: 大阪商業大学(4年・主将)
- 出身: 奈良県(高田イーグルス-五條リトルシニア-敦賀気比高卒)
- ポジション: 外野手(右翼手)
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 177cm、92kg
- 主な特徴や実績: 大学日本代表候補。リーグ通算10本塁打を誇るパワーヒッター。敦賀気比高時代は主将として甲子園出場。2026年春季リーグにて、OB佐伯貴弘(元横浜)の記録まであと2本に迫る今季1号3ランを放った。高いキャプテンシーと広角に打ち分ける技術を兼ね備える2026年ドラフト上位候補。











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